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狡黠
「狡黠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狡黠の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
その傍に、長くじっとしていられなかった。自分を信用させようと骨を折っている、男の
狡黠《わるごす》い態度も蔑視《さげす》まれたが、この男ばかりを信じているらしい、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
利な地を択んで走る事妙なり(ウッド、同前)。されば米国の黒人は兎を食えばその通り
狡黠敏捷になると信じ(オエン、二三〇頁)、アフリカのバンツ人の俗譚に兎動物中の最....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ごとく、狗頭猴のこの種は至って怜悧で、今も土人はこれを諸生物中最も智慧あり、その
狡黠《こうかつ》を遥かに人間を駕するものとして敬重す。古エジプト人これを飼い教え....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
、火事は然程《さほど》に早く吾《わ》が廂《ひさし》へ来るものでは無い、と考えて、
狡黠《こうかつ》には相違無いが、他人|交際《づきあい》の間柄ではあり、戦乱の世の....
「それから」より 著者:夏目漱石
には外ならなかった。彼は普通自分の動機や行為を、よく吟味してみて、そのあまりに、
狡黠《ずる》くって、不真面目で、大抵は虚偽を含んでいるのを知っているから、遂に熱....