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狩犬
「狩犬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狩犬の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
元《もと》来たほうへ、敗走した。それを次郎が追いすがりざまに、切ろうとしたのと、
狩犬の一頭が鞠《まり》のように身をはずませて、彼の手もとへかぶりついたのとが、ほ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ほとんど手足も利《き》かない彼へ、手ん手に石を投げつけたり、慓悍《ひょうかん》な
狩犬をけしかけたりした。彼は血にまみれながら、ほとんど高這《たかば》いをしないば....
「小公女」より 著者:菊池寛
しました。何かと思って、セエラが戸を開けてみますと、大きな犬――見事なロシアの猪
狩犬が立っていました。しかも、金銀で造った首輪には、次のような字が、浮き上ってい....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
うことである。 由来、我国の義犬伝説には、およそ三つの形式があるが、そのうちに
狩犬が千頭の獲物を猟主に捕らせると、犬が猟主に仇をするとて、九百九十九頭のときに....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
次郎は痛感した。――で、黙々と帰り途につきかけると、今し方まで足もとにいた茶色の
狩犬がいつのまにか見えない。 ――わん、わんっ、わんっ。 遠くのほうで猛々し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「では、案内しろ」 と、老農夫を頤で追った。 外は、すぐ木津の早瀬だ。農夫は
狩犬のように先へ渡りこえた。浅瀬も杣道も心得ぬいているかに見える。一同も腰まで飛....