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狩衣姿
「狩衣姿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狩衣姿の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
れて残念だった。
「ともかく、まア、行きなさい。どこにいようと同じだよ。」
と
狩衣姿が云う。
「それはそうだとしても、他に面白いことといって、ありません。」
....
「ほととぎす」より 著者:堀辰雄
に、やがて皆も帰って来たようだった。殿は少し不審そうにしていらしったが、道綱が、
狩衣姿《かりぎぬすがた》ではいって来るのをお認めになると、「大夫《たいふ》はどこ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
う」 と何げなく言って大将は邸を出た。前駆もたいそうにはせず親しい者五、六人を
狩衣姿にさせて大将は伴ったのである。たいして山深くはいる所ではないが、松が崎の峰....
「源氏物語」より 著者:紫式部
の光でようやく物の色がわかる時間であったから、簡単な服装をわざわざして来たらしい
狩衣姿の、夜露に濡れたのもわかったし、またこの世界のものでないような芳香もそこに....
「源氏物語」より 著者:紫式部
てだれも山荘へ近づくはずがないと僧たちもそれを聞いて思っていると、それは目だたぬ
狩衣姿で兵部卿の宮が訪ねておいでになったのであった。ひどく衣服を濡らしてはいって....
「源氏物語」より 著者:紫式部
れたお座敷のほうにおられますから」 とあとの人々へ言わせた。薫の供の人々も皆|
狩衣姿などで目にたたぬようにはしているが、やはり貴族に使われている人と見えるのか....
「源氏物語」より 著者:紫式部
。微行とはいっても、これはしいて人目を避ける必要もないわけで、相当に従者は率いて
狩衣姿ではなく、烏帽子直衣姿ではいって来た時から、洗練された気品はあたりを圧した....
「源氏物語」より 著者:紫式部
て、垣に植えた撫子も形よく、女郎花、桔梗などの咲きそめた植え込みの庭へいろいろの
狩衣姿をした若い男たちが付き添い、中将も同じ装束ではいって来たのであった。 南....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いいか悪いか、一瞬彼には判断もつかない人影を頼春の前に見たからだった。 それは
狩衣姿の年若い武士たちであった。うち二人まで、手に弓を抱えている。 その三名の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
配の順に坐った。 老法師をかしらに、年五十がらみの、芸能者とはいえ武者烏帽子に
狩衣姿の人柄のいい男と、次には、その妻であろう、髪を布結びにした色白でふくよかな....