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独創性
「独創性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独創性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女生徒」より 著者:太宰治
らびに自分の周囲の生活に、正しい強い愛情を持っていない。本当の意味の謙遜がない。
独創性にとぼしい。模倣だけだ。人間本来の「愛」の感覚が欠如してしまっている。お上....
「虚構の春」より 著者:太宰治
純粋なような気がするのです。亦《また》、シェストフを写します、『チエホフの作品の
独創性や意義はそこにある。例えば喜劇「かもめ」を挙げよう。そこではあらゆる文学上....
「惰眠洞妄語」より 著者:辻潤
というのが序の始まりの文句なのだが、この詩人はまったく特異な個性の持主だ。芸術は
独創性の異名で、その他は模倣から成り立つものだが、情緒や、感覚の新鮮さが失なわれ....
「錯覚した小宇宙」より 著者:辻潤
響を苦もなく受け入れて、忽ちその思想や生活までかれ等の模倣をするに至ってはよほど
独創性の缺如した「国民性」だと見える。自分は今日の十中八九までの日本の不幸な現状....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
間の之に対する好尚には著しいものがある。西田哲学の流行(?)は、一面に於てはその
独創性と思われるものと夫に連絡があるように思われている東洋趣味とによるが、他方に....
「科学論」より 著者:戸坂潤
いのである。ブルジョア社会の観念界に順応した各種各用途のブルジョア観念論は、その
独創性と深刻な思索との口実の下に、実は、学派的セクトに基く思いつきや、反理論的な....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
立てられなければならないのである。 この点は、既にソヴェート同盟の生産技術上の
独創性に関して指摘することが出来る。資本主義の社会では発明という生産技術上の独創....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
ュラリティーにあるのでなくて正にその普遍性に、即ちその社会的生命にあるのである。
独創性乃至個性というのはこの普遍性乃至社会性の主体的な獲得の高度を示すものに他な....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
で現段階の社会事情の下に立つ例の人間達は、この言葉を今日もう一遍持ち出そうという
独創性を示しているのである。 それは社会科学的な用語としてではない。社会科学的....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
ところが西洋では東洋人の独創などはよほどなものでないと見遁されやすい。不幸なのは
独創性をもって生まれた研究者である。 日本の学術が進歩したとはいうもののまだま....
「新人へ」より 著者:坂口安吾
小説の形式をも決定してくれるものであるから、そしてそういう人間の発見の上に文学の
独創性もあるのだから、文学者はいつも人間であることが先決条件の筈である。 だか....
「探偵小説を截る」より 著者:坂口安吾
、クリスチーだ、クロフツだ、フィルポッツだ、シメノンだ、といって、いったい芸術の
独創性というものは、どこへ忘れているのやら。 まだしも、他の芸ごと、たとえば、....
「猫と杓子について」より 著者:織田作之助
ります。いつ頃出来た言葉か知りませんが、日本人がこしらえた言葉の中では、なかなか
独創性に富んだいい言葉であります。表現――つまり言い現わし方そのものが
独創性に富....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
容は、悲哀の力と美とによることは疑いを容れない事実である。 「形式の完全と形式の
独創性とが芸術を永遠ならしめる。――(もっともこの場合、永遠のそれである。ミケラ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
:rich.〕 ヴァルター・リーツラー著『ベートーヴェン』(一九三六年) 前者は
独創性のある著述であり、後者ははなはだみごとな研究書である。 Paul Mies....