独占[語句情報] »
独占
「独占〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独占の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
者たちでないと、容易に砂から離れなかった。そこでこの力競べは、自然と彼等五六人の
独占する遊戯に変ってしまった。彼等はいずれも大きな岩を軽々と擡《もた》げたり投げ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
所は、救世主の一人なんだ。ヤクーツク造船所はこの偉大なるゼ号型船をわが本国だけに
独占しないで、これを広く、現に脅かされつつある人類へ送ることを決意した。崇高なる....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ヨーロッパにしかない時代に、英国は制海権を確保してヨーロッパから植民地に行く道を
独占し、更にヨーロッパの強国同士を絶えず喧嘩させて、自分の安全性を高めて世界を支....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
ク化の傾向といい、前者は画一主義を予想させる点において、後者は限られた資本系統の
独占からくる無数の弊害を伴うであろう危険性においてともに私の最もむしの好かぬ現象....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
そうかもしれない。月世界にはいろいろ、とうとい物がある。われらマルモ探検隊だけに
独占させてはならないと思って、われわれを競争相手と考えている者もいるでしょう。そ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
切っておいでになりましても、途中、その同乗を求むるものをたって謝絶いたしますと、
独占的ブルジョアの横暴ででもありますかのように、階級意識を刺戟しまして――土地が....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
斥してよいという理由を、何所にも認むることができない。真理は断じて或る教義教条の
独占物ではない。むろん何れの教義にも真理の種子はある。が、何れの教義にも誤謬の夾....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
の自分の気持に不審の眼を向けましたときに、またさらに違った気持を見出しました。「
独占」という事は私にはもう何の魅力も持たないようになりました。吸収するだけのもの....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
めるために学芸が最も狭き堂宇に閉鎖されたことがあった。今や知識と美とを特権階級の
独占より奪い返すことはつねに進取的なる民衆の切実なる要求である。岩波文庫はこの要....
「暗号数字」より 著者:海野十三
の手から取上げることも、焦眉の急を要することだった。幸いわが国の通信事業は官庁の
独占または監督下にあったため、比較的取締に都合がよかったし、また秘密通信機がコツ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
位にあって主位に居るべきものではない。豊国の似而非高慢が世間の評判を自分の手柄に
独占しようとするは無知な画家の増長慢としてありそうな咄だ。が、京伝は画工が威張り....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
以外に二葉亭あるを承認せしめた。 言文一致の創始者としては山田美妙が多年名誉を
独占し、今では美妙と言文一致とは離るべからざるものの如く思われておる。が、美妙の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
国の植民地、アフリカに集中し、互いに対抗の勢いを持す。そのうち英国が過半の勢力を
独占す。 十二日、快晴。ダーバンはひとりナタール州の要港たるのみならず、トラン....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
せられ、農業団体再編成の名のもとに官僚的農村支配を復活せんとしており、さらには、
独占禁止法の改正によって財閥の復活を意図しておるのであります。今にしてこの反動逆....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
みでなく、兵の正しき理解の増進が一大問題である。我らの中少尉時代には戦術は将校の
独占であった。第一次欧州大戦後は下士官に戦術の教育を要求せられたが、今日は兵まで....