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独占的
「独占的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独占的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
は価格が「保証」されるわけだから、二重に利潤をあげることが出来るのだった。彼等の
独占的な価格協定のために、安い品物を買えずに苦しむのは誰か? 国民の大多数をしめ....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
もあって、それが痔の痛みと一緒に、ひどく彼女の神経を苛立たせた。同時に葉子の体を
独占的に縛っているかのように思える庸三が、ひどく鈍感で老獪な男のように思えて、腹....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
四分以内の配当を、政府が保証しようというのである。 しかしこれは前の興業会社を
独占的な株主にする内規で、うまく該事業に割り込んだ紳士達は別として、一般の株主は....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
切っておいでになりましても、途中、その同乗を求むるものをたって謝絶いたしますと、
独占的ブルジョアの横暴ででもありますかのように、階級意識を刺戟しまして――土地が....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
肉といおうか笑止といおうか、会社でもたしかに困った問題であろう。 かつて森永が
独占的地位を占めていた大正の初め頃、某百貨店が森永の製品を定価の一割引で売り出し....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
理は、自然的必然的独占の対象である物の生産には、必然的に適用せられない。しかるに
独占的産業についても、自由競争を絶えず主張する所の経済学者がある。最後に自由競争....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
た1)。 1) Id. p. 365. オランダ及びフランスの植民地は、
独占的営利会社の統治下にあるが、それでもあらゆる不便を蒙りながら繁栄を続けた1)....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
政に対する識見とに於て、生死を賭して所信を敢行する勇気とに於て、彼等のみが決して
独占的の所有者ではない。吾々は彼等の思想が天下の壇場に於て討議されたことを知らな....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
甚だしく貧弱となり、芸術の為めには重大な危険が迫っている。 芸術を或る一階級の
独占的享楽として了うのは、此の芸術を奪われた階級の人々をして、やがて芸術を憎悪せ....
「ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
義のアントワアプや、和蘭のアムステルダムからの宝石商人で、両市とも、ことに後者は
独占的に世界の金剛石《ダイヤモンド》市場であるだけに、ダイヤモンド仲買人がホテル....
「昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
るように思われる。ちょうどそれは金融寡頭政治の社会とよく似ている。第一流の地位は
独占的で、あらゆる変化を通して強固であるが、第二流以下においては、自由競争が最も....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
スと聖クララとの交わりを語り、恋のはかなきことと、他人を愛することのできぬような
独占的な愛の純なものでなきこと、純粋な愛は仕事や生活の調整を乱すものでなきことを....
「黒船前後」より 著者:服部之総
な船といってもやっと三千トン級で、とうていこの仕事には耐えられなかった。だがこの
独占的仕事も、一八六三年から一八七四年まで前後十一年間続いておしまいになった。そ....
「撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
はその四年前に開国して、英国産の金巾《カナキン》を先頭とする欧米商品は日本商人の
独占的仲介を経て釜山《ふざん》から、元山《げんざん》から、旧朝鮮を揺動かしつつあ....
「深夜の客」より 著者:大倉燁子
な大罪を犯してしまったのではないかと思います。 余りにも母を愛する結果、ひどく
独占的になり母が、ちょっと男の人と話していても怒ったのを覚えています。熱し易く、....