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独壇場
「独壇場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独壇場の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
。 「言いなさい。何なら此処へ呼びましょうか」そう言う不逞な言葉になると、豹一の
独壇場だった。 「強情ね、あんたは。一体何の用なの」 「用はない言うてまっしゃろ....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
と云えば以前は単に文壇的なものとしか考えられなかったものが、今日ではアカデミーの
独壇場であった理論の世界を蚕食して、論壇が発育し始まっているという事実である。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
身ぶりなんか、やっぱり目と心にいい気持ですものね。たまには。太郎にのみ許されたる
独壇場だもの。 いろんな話が出て、十時すぎて、バスがあぶないから車で送って貰っ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
まらず、数分を要したという菅原記者の報告であった。 しかし、これからが石川淳の
独壇場であった。 身支度ととのえ終って、旅館をとびだす。宿へついて、お茶をのん....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
いこともない。古橋は長距離王国の日本に於ても超特級品であるが、マーシャルは、日本
独壇場の千五百で、はじめて日本の王座をおびやかす欧米の超特級品。欧米ではアルネ・....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
教科書にも乙の教科書にもキノコの着色図版といえば、後にも先きにも川村君の腕を振う
独壇場であった。 君には二、三の優秀な菌類図書が既刊せられてはいるが、その多年....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
を論ずるに当たり、なくては叶わぬまぐろの場合を注目してみよう。これはみっちゃんの
独壇場である。ただ、飯の握り方には遺憾な点がみっちゃんにあって、第一大きすぎる恨....
「澪標」より 著者:外村繁
が当っている時もあった。 長男がアメリカへ留学することになる。こうなると、妻の
独壇場である。長男を伴った妻の目まぐるしい動きを、私は手を拱いて見ているより他は....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
どはありあり悔いている顔つきであった。
そういう空気を見わたすと、小次郎はわが
独壇場のように、いよいよ舌に熱を加えて、
「わしも将来は、兵法をもって一家を成そ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
て、さすがの毛利もこれを傍観していることはしていないからだった。すなわち毛利軍の
独壇場ともいうべき瀬戸内の海上権にものをいわせて中国沿岸は元より大坂から芸州にわ....
「洗いづくりの美味さ」より 著者:北大路魯山人
備がない。あっても不完全である。従って洗いづくりに事を欠き、洗いと言っては東京の
独壇場の観がないではない。だが、東京とてもあの黒だいを紙のごとく薄く洗ったものな....