独演[語句情報] »
独演
「独演〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独演の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「家霊」より 著者:岡本かの子
、語る目的より語るそのことにわれを忘れて、どんな場合にでもエゴイスチックに一席の
独演をする癖がある。老人が尚《なお》も自分のやる片切彫というものを説明するところ....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
後の一幕と申しまするのは、このたび新しい当劇場主と相成りました天川呉羽嬢の独白、
独演と相成っているので御座います。ふつつかながら斯界に於きまして、仏蘭西のパオロ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
十七日ごろから仕事しはじめましたが、疲れが後にのこっていて、そこへきのう四時間も
独演だったのできょうは些かおとなしい状態です。もう鼻の奥の痛いのはなおりましたか....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
。保子のことが――庭に屈んでる所をじっと彼女から見られたこと、月末に或る落語家の
独演に誘われたこと、不自由なことがあったらいつでも仰しゃいと云われたこと、用もな....
「白痴」より 著者:坂口安吾
伊沢は大学を卒業すると新聞記者になり、つづいて文化映画の演出家(まだ見習いで単
独演出したことはない)になった男で、二十七の年齢にくらべれば裏側の人生にいくらか....
「地方文化運動報告」より 著者:中井正一
算が二千八百円、私の年棒がタッタ百円の館では講師の経費は勿論出っこないから、終始
独演ということになる。しかし、悲しい哉、聴衆はいつでも五人、十人である。三人位の....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
」役者は志ん生だろう。ついこの間――八月のお朔日《ついたち》――神田花月の昼席の
独演会で、親しく聴いた。蒸し暑い蒸し暑い日なのにわれッ返るような大入りで、人混み....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
る時、いつも世の中は、時雨ふる日の、さびしく、つつましい曇天だった――。冬の日の
独演会の四席めには、そぞろ、高座が暗くなって、故人圓蔵のうら長い顔が、みいらのよ....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
く評価し得ないのである。徳川夢声君のごときも先年私が大阪から笑福亭松鶴君を招いて
独演会を企画した時、その「しゃっくり政談」を客席からじつに愉しそうに呵々大笑して....