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独白
「独白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独白の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
しろ》を眺めながら、落葉《おちば》を踏んで物思いに耽っている。
その
独白
「もう月の出だな。いつもは月が出るのを待ちかねる己《おれ》も、今日ばかり....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
こそ嘘をついているのでしょう。そら、返事に困っているではありませんか?
使 (
独白《どくはく》)どうもおれは正直すぎるようだ。
小町 まだ強情《ごうじょう》....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
去ると、大仰《おおぎょう》に天を仰ぎながら、長々《ながなが》と浩歎《こうたん》の
独白《どくはく》を述べた。何でもその意味は長い間《あいだ》、ピストル強盗をつけ廻....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
と存じますが」 閣下は、アサリ女史の言葉に反対はしなかった。だがそっぽを向いて
独白した。 「――わしは檻のない監房に入っているのも同様だ。わしはもう永遠に美し....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
あとは口の中、そしてガロ爺やが戸口を閉めて部屋を出て行くときには、若旦那さまの
独白は大きな鼾《いびき》に変わっていた。 稀代の怪事 そのままで何事もなかった....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
ここでまた夫人は白く笑った。 夫人が云ってる様子は、かの女に云っているのか、
独白なのかけじめのつかないような云い方だった。 「奥さま、あなたはさっき規矩男を....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
よると鐘楼へ行ったら、たぶん易介の死因について、何か判ってくるかもしれないよ」と
独白じみた調子で呟いてから、「ところで、易介には甲冑の知識があるだろうか」
「ハ....
「一九五〇年の殺人」より 著者:海野十三
、室を出ていった。 課長は手をのばして、葉巻を一本口へ抛りこんだ。そして思わず
独白した。 「外科が進歩するのも良し悪しだ。バラバラ屍体も二、三十分のうちに、元....
「東京要塞」より 著者:海野十三
持だ。な、なにもいうことはねえや。天下泰平とおいでなすったね」 取りとめもない
独白のあとは、鼻にかかる何やら音頭の歌い放し。 すると、その後からまた一人の男....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
した。 室内は寂然した。彼の言は、明晰に、口|吃しつつも流暢沈着であった。この
独白に対して、汽車の轟は、一種のオオケストラを聞くがごときものであった。 停車....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
々この意味の数千言を語ったのが、轟々たる汽車の中に、あたかも雷鳴を凌ぐ、深刻なる
独白のごとく私たちの耳に響いた。 附添の数多の男女は、あるいは怒り、あるい罵り....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ろうか。 鶴見は姉と肩をならべながら、『新体詩歌』の中の自由の歌やハムレットの
独白なんぞを誦じて、街頭を歌って歩いた。この『新体詩歌』は有名な『新体詩抄』の民....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
。そこが何より、この場面仕掛の見せ所だったのである。それから、ホレイショの凄惨な
独白があって、それが終ると、頭上の金雀枝を微風が揺り、花弁が、雪のように降り下っ....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
ふりみる。 風。………そして、時折、山鴿の物淋しげな鳴声がし始める。 文麻呂 (
独白)風か!……… 文麻呂は何やら急に耐え難い孤独感に襲われるのであった。懐より....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
をつづけた。 結婚と男女の行為の関係が戦争と殺人との関係に似ていることについての
独白。 プラトンはインキの名。 冴子の旅行鞄が安っぽいこと。 冴子は四時に信吉....