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独習
「独習〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独習の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
高等学校時代に先生でもあってやり出したのかい」
「なあに先生も何もありゃしない。
独習さ」
「全く天才だね」
「
独習なら天才と限った事もなかろう」と寒月君はつんと....
「不審庵」より 著者:太宰治
ところ、近来すこしく深き所感も有之候まま、まことに数十年振りにて、ひそかに茶道の
独習を試み、いささかこの道の妙訣を感得|仕り申候ものの如き実情に御座候。 それ....
「二十四年前」より 著者:寺田寅彦
であったのを取り出して鳴らしていたのである。もっともだれに教わるのでもなく全くの
独習で、ただ教則本のようなものを相手にして、ともかくも音を出すまねをしていたに過....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
の通町の古本屋で仏語読本に鉛筆ですきまなしにかなの書き入れをしたのを見つけて来て
独習をはじめた。抑圧された願望がめざめたのである。子供に勉強させるには片端から読....
「モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
書がモスクワへ届いた。「私の村にはまだ一つも学校が無い。昔の通り耳学問やわずかな
独習で我慢しなければならない。一日も早くこの状態から救われたいものだと思う。」ロ....
「ソヴェト「劇場労働青年」」より 著者:宮本百合子
粋プロレタリア的な要素をもって生れ育って来ているのだ。絵画の方でも一つの例として
独習者画家団と云うのがあるが、主として職場の若い男女だ。毎年一度か、二度、展覧会....
「マクシム・ゴーリキイの発展の特質」より 著者:宮本百合子
めで科学にとり組む仕事をはじめた。小学教師の試験をうけるようにというのであった。
独習者の新鮮、真面目な努力で、どんなに若いゴーリキイが、この科学の克服に熱中した....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
たところに、彼の読者である我々は彼の初期の芸術的情熱の深い根源を見出すのである。
独習者である自分に対しては学生達が「かなり厳格な態度」をとる。このことが、ゴーリ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
変わっていて、多く聞き、多くの人と合わせてもらうことでずっと進歩するものですが、
独習をしていて、その域に達したというのは珍しいことです」 こんな話もしたが、大....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
文体の習得となった。民衆の泥《どろ》の中から出て来た彼の教育は、すべてその時々に
独習されたものであり、非常な欠陥を示してはいたが、それでも彼は、中流の青年が十年....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
ろん》』とか、『聖書』とかの宗教の書を許可せられしのみなりければ、ある時は英学を
独習せんことを思い立ち、少しく西洋人に学びしことあるを基《もと》として、日々|勉....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
きった教育の課程を踏んでいるあいだにも、自分の好きな勉強に関するかぎりは、大いに
独習した。私の父は科学的ではなかったので、知識に対する私の学生らしい熱心さに加え....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
額など精巧のわざを示したものときいている。なお最近読んだ書物の中に「菅原直之助、
独習をもって刺繍に長じたる人にして狩野芳崖の『悲母観音』の繍は原画の傑出せると共....