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猛勇
「猛勇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
猛勇の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
た。白軍の戦士は見る見るうちに威圧された。最初に出た小姓頭の男はかねがね忠直卿の
猛勇を恐れているだけに、槍を合わすか合わさぬかに、早くも持っていた槍を巻き落され....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
くにいられたのではないのですか。 親鸞 何百というほどいたよ。恐ろしい荒行をする
猛勇な人や、夜の目も惜しんで研究する人や、また仙人のように清く身を保つ人やさまざ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
先ず第一は「聞怯《ききお》じ」というので、敵が何万来るとか何十万寄せるとか、或は
猛勇で聞えた何某《なにがし》が向って来るとかいうことを聞いて、其風聞に辟易《へき....
「矛盾の一形態としての諸文化組織」より 著者:宮本百合子
い影響を与えあっている。日本も、軍事的行動に於て所謂《いわゆる》怒髪天を衝く態に
猛勇なばかりでなく、文華の面でこのように独自であり、政府もその評価に吝《やぶさか....
「巌の花」より 著者:宮本百合子
を堅めようとする著者のたたかいの気迫がみなぎっている。そのたたかいの気迫、抵抗の
猛勇な精神は、その情勢の中では「過渡期の道標」のようなタッチでは表現されなかった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
だものの、まだこいつは、躾《しつけ》が足りないから、人の出ようによってはいかなる
猛勇ぶりを発揮するか知れたものではない。子供の二人や三人を引裂くのは朝飯前の手並....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
れにかちて」などは勇の最も洗練されたるものである。勇気もこの階段に達すればもはや
猛勇でなく、匹夫《ひっぷ》の勇でもない。孟子《もうし》のいわゆる大勇なるもので、....
「三国志」より 著者:吉川英治
をゆるめてやれ」 すると、主簿の王必があわてて、遮った。 「滅相もない。呂布の
猛勇は尋常な者とはちがいます。滅多に憐愍をかけてはなりません」 呂布は、はった....
「三国志」より 著者:吉川英治
堺まで総なだれに退いてしまった。蛮軍は面白いほど勝ち抜いて、これまた、猛獣以上の
猛勇をふるって逃げおくれた蜀兵を殺しまわった。 異様な妖鐘が再びじゃんじゃん鳴....
「三国志」より 著者:吉川英治
―ねがわくはこの者こそ、このたびは臣の先鋒にお命じ賜わらんことを」 善智の材、
猛勇の質を求めること、今ほど急なるときはない。魏帝は勅してすぐその者を呼ばせた。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ていない。 しかし直義がえらんでこの大秘事をいいつけた男である。身分は低くても
猛勇で正直者と見られていたのはたしかであろう。――やがて、彼の影は、薬師ヶ|谷東....