猛勢[語句情報] » 猛勢

「猛勢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猛勢の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
乳離れする頃より鹿|犢《こうし》豕等を搏《う》って見せその法を教ゆ、この際牝虎の猛勢惨酷その極に達する、多分子を激して手練を積ましむるためだろう、さて十分殺獲術....
十二支考」より 著者:南方熊楠
て無難に還るを得、これに鼬《いたち》の心臓を合せて犬に餌えばその犬すなわち極めて猛勢となって殺されても人に順《したが》わずと見ゆるがそんなものを拵《こしら》えて....
文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
どうする事もできんから――をあらわす。すると弾丸は客で、実の目的は弾丸のあらわす猛勢である。自然ながら、器械的ながら一種の意志の作用である。冬富士山へ登るものを....
運命」より 著者:幸田露伴
、甘粛よりして乱入せんとするの事あり。甘粛は京を距る遠しと雖も、タメルランの勇威猛勢は、太祖の時よりして知るところたり、永楽帝の憂慮察す可し。此事明史には其の外....
走れメロス」より 著者:太宰治
た。見よ、前方の川を。きのうの豪雨で山の水源地は氾濫し、濁流|滔々と下流に集り、猛勢一挙に橋を破壊し、どうどうと響きをあげる激流が、木葉微塵に橋桁を跳ね飛ばして....
惜別」より 著者:太宰治
日本の文芸熱と来たら、それは大変なもので、文芸を談ぜずば人に非ず、といったような猛勢で、仙台に於ても、女学生たちは、読んでいるのかどうだかわからぬが、詩集やら小....
十二支考」より 著者:南方熊楠
不明瞭と述べたが熊楠はさまで難解と思わぬ。和合|究竟《くきょう》に達してはいかに猛勢の対手《あいて》もたちまち萎縮するより女根に大破殺力ありとしたので、惟《おも....
十二支考」より 著者:南方熊楠
る譚も少なからぬ。かつて『国華』に出た地獄の絵に、全身火燃え立ち居る大きな鶏が、猛勢に翅を鼓して罪人を焼き砕く怖ろしい所があった。これは鶏地獄でその委細は『起世....
十二支考」より 著者:南方熊楠
く時は堅陣を作り、牡まず行き牝は子を伴れて随う。敵に遇わば共同して突き当る。その猛勢に猟士また虎(ジャグアル)も辟易して木に上りこれを避くる由(フンボルトの『旅....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
面《かお》にガブリと噛みついた、素早いこと。 「斬れ斬れ、叩っ斬れ」 あまりの猛勢にぜひなく白刃《しらは》を抜いて、一刀の下に斬り捨てんと振りかざせば、その刃....
三国志」より 著者:吉川英治
は、焦心だって、 「退くなっ」 と、自身、白馬を躍らして、防ぎ戦ったが、麹義の猛勢に当るべくもなかった。のみならず、顔良、文醜の二将が、「あれこそ、公孫※は、....