猛烈[語句情報] » 猛烈

「猛烈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猛烈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
いっしょにどうと倒れた。 それから、二人の間には、ほとんど人間とは思われない、猛烈なつかみ合いが、始まった。打つ。噛《か》む。髪をむしる。しばらくは、どちらが....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
。」 しかし風呂の中ではさっきの男が、まだ馬琴がいるとでも思うのか、依然として猛烈なフィリッピクスを発しつづけている。ことによると、これはその眇《すがめ》に災....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
、何でもありませんといっているじゃないか? たといそれは辞令《じれい》にしても、猛烈な執着《しゅうじゃく》はないに違いない。猛烈な、――たとえばその浪花節語りは....
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
うですとも。ゾイリアと云えば、昔から、有名な国です。御承知でしょうが、ホメロスに猛烈な悪口《わるくち》をあびせかけたのも、やっぱりこの国の学者です。今でも確かゾ....
少年」より 著者:芥川竜之介
はまた保吉の恐れる唯一の工兵を失ってしまった。これを見た味かたは今までよりも一層猛烈に攻撃をつづけた。――と云うのは勿論事実ではない。ただ保吉の空想に映じた回向....
或る女」より 著者:有島武郎
なにしてぼんやりと目をさましそうになったり、意識の仮睡《かすい》に陥ったりした。猛烈な胃痙攣《いけいれん》を起こした患者が、モルヒネの注射を受けて、間歇的《かん....
初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
畢竟《ひっきょう》創造力の意にほかならぬ。世界の歴史はようするに、この自主創造の猛烈な個人的慾望の、変化極りなき消長を語るものであるのだ。嘘と思うなら、かりにい....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
うに、波頭は波の穂になり、波の穂は飛沫になり、飛沫はしぶきとくずれ込む。 その猛烈な力を感じてか、断崕の出鼻に降り積もって、徐々に斜面をすべり下って来ていた積....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いては、著者の『宇宙の成立』中に詳しく述べておいた。互いに衝突する太陽から二つの猛烈なガスの流れが放出され、これが空間中にばく大な距離まで広がって、そうして、星....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
命は、ほとんど無限に続く。現にバクテリヤを枯草の煮汁の中に入れると、極めて元気に猛烈な繁殖をつづける。暫くして自分の排出する老廃物の中毒で次第に繁殖力が衰えてゆ....
春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
、音のない谷にシューという快い音をたてて風をきって下りた。初めはステムボーゲンを猛烈にやらねばならなかったが、途中から直滑降にうつって、木が後ろに飛んで行くよう....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
に直ちに登りにかかるとむやみと急である。垂直に近い崖を角をつけながら登って行くと猛烈な烈風に身体が中心を失いそうになる。雪が顔を横なぐりにして行く。痛いのと寒い....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
また機会なきにあらず。その機会はすなわち明治十年の西南戦争なり。当時|薩兵の勢、猛烈なりしは幕末における長州の比にあらず。政府はほとんど全国の兵を挙げ、加うるに....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
化同盟という形で集結されておったが、その連中、軍事研究団の発会式に傍聴に出かけて猛烈なる弥次闘争を展開した。当日は名前は忘れたが第一師団長?が幕僚を従えて大勢乗....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
起草を始めようとしたとき、流感にかかり中止。その後、再び着手しようとすると今度は猛烈な中耳炎に冒されて約半歳の間、陸軍軍医学校に入院し、遂に目的を達せずして終っ....