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「猥歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猥歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
単に狂人になってから、幼い頃乳母から聴いた――(あすはヴァレンタインさまの日)の猥歌を憶い出したにすぎない。ところが、伸子の方は、降矢木というすこぶる劇的な姓を....
夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
った黒吉だった――。 あの常軌を外れた曲馬団の楽屋裏の毒々しい色彩と、嬌声と、猥歌と、汗じみた肉襦袢の中に初めて物心づき、早くも美しき変質少女葉子を知り、恋を....
南国太平記」より 著者:直木三十五
紅毛人のいうことにゃ、日本娘に乗りかけて――」 お高が、口三味線で、近頃流行の猥歌を唄い出した。平は、神妙に聞いていたが (敵党には人物が多い。こんなことでは....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ら、彼方の花やかな灯影を見ていた。けれど奥深い座敷の方には変らない「買手ども」の猥歌や三絃が満ちていて、吉野にこっそり会って行く術もない。 (ではここから) ....
三国志」より 著者:吉川英治
。綺羅錦繍、乏しいものはない。 食えば飽満の美味、飲めば強烈な薫酒、酔えば耳に猥歌甘楽、醒むれば花鳥また嬋娟の美女、――玄徳はかくて過ぎてゆく月日をわすれた。....
私本太平記」より 著者:吉川英治
をくずしていない。 「土岐。一つ酌こう」 と、土岐左近をつかまえて、ほかの痴言猥歌もよそに。 「この頃、近江の若入道はどうしておるな。ここ消息もないが」 「佐....
私本太平記」より 著者:吉川英治
て、篝を焚き、酒をあたため、さかんな感興をわかせていた。――探題方の密偵は、その猥歌やら裸踊りの狂態を見とどけ、余りのばからしさに呆れて帰った。――が、深夜の宴....