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献
「献〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
献の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
いく子さんに
献ず
一
昔、大和《やまと》の国|葛城山《かつらぎやま》の....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
といえば、万事こういった調子なんだ。
「僕はその日《ひ》膳《ぜん》を前に、若槻と
献酬《けんしゅう》を重ねながら、小えんとのいきさつを聞かされたんだ。小えんにはほ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
連れで泊りこむらしいと云うじゃありませんか。私はこれを聞いた時には、陽気なるべき
献酬《けんしゅう》の間でさえ、もの思わしげな三浦の姿が執念《しゅうね》く眼の前へ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
また小さい部屋の隅《すみ》には黒いヴェヌスの像の下に山葡萄《やまぶどう》が一ふさ
献じてあるのです。僕はなんの装飾もない僧房を想像していただけにちょっと意外に感じ....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
い》だよ。膃肭獣の缶詰さ。――あなたは気のふさぐのが病だって云うから、これを一つ
献上します。産前、産後、婦人病|一切《いっさい》によろしい。――これは僕の友だち....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
の三人は、また、愁眉《しゅうび》をあつめて評議した。こうなっては、いよいよ上木の
献策通り、真鍮の煙管を造らせるよりほかに、仕方がない。そこで、また、例の如く、命....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
御所《おおごしょ》徳川家康《とくがわいえやす》に戦いの勝利を報じた上、直之の首を
献上《けんじょう》した。(家康は四月十七日以来、二条《にじょう》の城にとどまって....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ているのが偶然彼の眼を捉えた。彼は何気《なにげ》なくそれを取り上げた。
「M子に
献ず。……」
後《あと》は洋一の歌になっていた。
慎太郎はその罫紙を抛《ほう....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
儒の祈り
わたしはこの綵衣《さいい》を纏《まと》い、この筋斗《きんと》の戯を
献じ、この太平を楽しんでいれば不足のない侏儒《しゅじゅ》でございます。どうかわた....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
を受けると、伝家の彝鼎《いてい》や法書とともに、すぐさま大癡《たいち》の秋山図を
献じに来たとかいうことです。そうして王氏は喜びのあまり、張氏の孫を上座に招じて、....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
はないらしかった。が、鳥打帽《とりうちぼう》を阿弥陀《あみだ》にしたまま、如丹と
献酬《けんしゅう》を重ねては、不相変《あいかわらず》快活にしゃべっていた。
す....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
エルのタッシェン・ブウフの中に書いてある。――
これは近頃の事であるが、遠く文
献を溯《さかのぼ》っても、彼に関する記録は、随所に発見される。その中で、最も古い....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
雨の中や雪おく甲斐の山 これは僕の近作である。次手を以て甲斐の国にいる蛇笏君に
献上したい。僕は又この頃思い出したように時時句作を試みている。が、一度句作に遠ざ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
清書して、節を切り、実験や器械の図をも入れ、索引を附して四冊とし、主人のリボーに
献ずる由を書き加えた。 この筆記を始めとして、ファラデーが後になって聴いたデビ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
がこの人たちを駆って、とんでもない熱狂的なことをさせたり、狂気の沙汰とも云うべき
献身的なことをやらせたり、果ては犯罪をさえ犯させるのでした。この人たちにとっては....