献酌[語句情報] » 献酌

「献酌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

献酌の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
田園の幻」より 著者:豊島与志雄
くつもりなのである。 彼の父の宗吉と私は、その晩、八幡様には行かないで、家で一献酌むことにしていた。お祭りといっても、特別な催し物があるわけではなく、飲んだり....
三国志」より 著者:吉川英治
ん」 「ははあ……?」 「いかがでしょう。私と共に、城中へお越し下さるまいか。一献酌みわけて、さびのあるあなたの吟嘯を、清夜、さらに心腸を澄まして伺いたいと思う....
三国志」より 著者:吉川英治
なに怒りッぽいのだ。激気大事を誤る。――まあ、昔がたりでもしながら、親しくまた一献酌み交わそう。そのうえでとっくり話したいこともある」 「厚顔なる哉。これほどい....
三国志」より 著者:吉川英治
、油幕を張り、枯柴を隠し、宴席の準備をした。そして韓遂を中心に、まず前祝いに一|献酌み交わして、手筈をささやいていると、そこへ突然、 「反逆人どもっ。うごくな」....
私本太平記」より 著者:吉川英治
みほした当の若公卿は、気を呑まれている無頼の若雑たちへ向って、さらに、 「もう一献酌いで欲しいぞ。なみなみと酌いでおくりゃれ」 と、ほほ笑んでいう。 それを....
柳生月影抄」より 著者:吉川英治
間、仲間どもが、網を打って、鶉を十羽も捕ったという。芋田楽に、鶉でも焼かせて、一献酌もうではないか」 酒は好きでなかったが、兄の機嫌を損じてはと、 「では、支....
黒田如水」より 著者:吉川英治
ず送って参りましょう」 「寺へ来い。そちの母が栽ったという野菜など煮させて、一|献酌みながら、なお熟議しよう」 信長は床几を離れて、まだ漆の香のする欄階を先に....
濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
うか。 『まだ早い、ついでに拙宅へお寄りなさらんか。伜も好きな方じゃ、夜長に一|献酌み交そうで』 と、云う。 寄ってもいいと考えていた。ところが、蠣浜橋の上....