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「献金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

献金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、地味なことは、嫌いだった。満洲事変や上海事変の、真唯中こそ、高射砲や、愛国号の献金をしたが、半歳、一年と、月日が経つに従って、興奮から醒めてきた。帝都の防空施....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
この不幸な私達を」 「悪党よ、咒われておれ! ……ああ俺は一文なしだ。俺はみんな献金してしまった。どこへ行こうにも行かれない」 「あいつのお蔭で貧乏になった。こ....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
らやって来ません。大丈夫やって来ません。それは結構なこってすな。総商会が六百万円献金したというのは結構なこってすな。――なかなか結構なこってすな。」 小山には....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
狂的に近い信仰を捧げていたために、大阪城代に就任するや間もなく比叡山から、内密の献金四万両の調達方を頼みこまれて、ついふらふらと御秘蔵第一の竹流し分銅を融通した....
断層顔」より 著者:海野十三
す。つまり御主人が火星探険隊員として大きな殊勲をたてられたことに対して一読者から献金して来たんですがね、そのことについて一寸お話したいんです」 この申入れは、....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
犠牲にするのがおしいというように頭をふりました。 「だけど、あたしたちの一ドルを献金したって、たいして兵隊さんの役にたつとは思えないわ。あたしはおかあさんやあな....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
であり、政治の裏側には似たようなことが行われていた。マーケット座の親分が一千万円献金して公認候補になったという。そういう事柄がサギの母胎ではないか。サギの性格を....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
はないけれども、応援団的学生の自治精神はそれ以上に嫌いである。 慈善と献金 元伯爵の子供が窃盗罪でつかまったら、引きとって更生させたいという志願者が....
太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
代も電車チンも全部タダにして下され、というわけで、つまり私も遠廻しにジコーサマへ献金した形になっているのである。南無テンニ照妙々々。 双葉や呉氏の心境は決して....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
し神にノドを食いきられ腹をさかれ肝臓をとられて死ぬだろうと。妻が邪教に命じられた献金をオレがズッと拒むようになったからだ。だが、何かと策を弄して献金していたよう....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
様!」と不意に呼んだ。 「綺麗な綺麗なお武家様!」 それからまたも甲高く、 「献金いたすでございましょう! お久美様お久美様お助け下され!」 また襖をスルリ....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
てりゃ良いのだ。じたばたする必要はないのだ。金があって苦しければ、そっくり国家へ献金すれば良いのだ。じたばたするのは、臆病だ。――おれはもう黙って見ていられなか....
妻の名」より 著者:織田作之助
て一週間ばかり経ったある朝、新聞を見ていた礼吉は急に耳まで赧くなった。建艦運動の献金欄に松野一江という名がつつましく出ているのを見つけたのである。松野一江という....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
て、即座に二分金の耳を揃えて三万両を出したそうだ。御一新の御東幸の時にも、三井の献金は三万両だったが八兵衛は五万両を献上した。またどういう仔細があったか知らぬが....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
戦争が近いのだから、それまでの数十年はバラックの生活をし戦争終結後、世界の人々の献金により世界の首都を再建すべきだ」といったようなことを言って、あきれられたこと....