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猶し
「猶し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
猶しの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
にりっぱなものであります。「四大|元主なし。五|陰本来空。首を以て白刃に臨めば、
猶し春風を|斬。) 首を以て白刃に臨めば、
猶し春風を斬るが如し。ああ、なんとい....
「高台寺」より 著者:宮本百合子
「――浄瑠璃や」 二人は、女将が直ぐは笑いもせず、黒目をよせるような顔をして
猶しげしげ自分の掌を見ているので、二重におかしく失笑した。女将は、彼等に身上話を....
「道づれ」より 著者:宮本百合子
働いている女の気持として、あるのであった。 みほ子はエスペラント講習の広告文を
猶しばらく好意的な眼つきで見ていたが、やがて一層注意を集注した表情になって後の方....
「竹」より 著者:宮本百合子
ち》こっちにある竹やぶの中を歩き、こうまで美に溢れているものかと驚いた。いつくと
猶しみじみとそのさわやかさ、優美さ、特に夏の晴れた青空があいをはきよせたように濃....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
あなたの着物をサラリとひろげという情景は展開しそうもありません。そちらで着るには
猶しゃんと縫ってないと、あっちがずり出しこっちがひっこみで妙な袋になってしまうで....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
て明晰にして爽快なりき。 談、刻を移して、予、暇を告げて去らんとすれば、先生|
猶しばしと引留られしが、やがて玄関まで送り出られたるぞ、豈知らんや、これ一生の永....
「それから」より 著者:夏目漱石
上に据えて、 「僕は、あの時も今も、少しも違っていやしないのです」と答えたまま、
猶しばらくは眼を相手から離さなかった。三千代は忽《たちま》ち視線を外《そ》らした....