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猿田彦
「猿田彦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
猿田彦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ならぬ。
日本人
我我日本人の二千年来君に忠に親に孝だったと思うのは
猿田彦命《さるたひこのみこと》もコスメ・ティックをつけていたと思うのと同じことで....
「朱日記」より 著者:泉鏡花
切れませんではござりますまいか。 三右衛門なども、鼻の尖を真赤に致して、えらい
猿田彦にござります。はは。」 と変哲もない愛想笑。が、そう云う源助の鼻も赤し、....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
びしくとがめたてました。すると、その神は言葉をひくくして、 「私は下界の神で名は
猿田彦神と申します者でございます。ただいまここまで出てまいりましたのは、大空の神....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
相面せよといいしに、わが眼睛|耀《てり》射《い》て、君輩当りがたしと答え、国史に
猿田彦大神、眼|八咫鏡《やたのかがみ》のごとくにして、赤酸漿《あかかがち》ほど※....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、いわゆるゆかりばかりの末の藤原で、日本人の子孫に相違ないと言い張り得れば足り、
猿田彦の子孫鷺坂伴内の後裔と議論したって真の詞《ことば》費《つい》えじゃ。進化論....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
手吉とは男勢の綽号《あだな》だが猴よくこれを露出するからの名らしく、「神代巻」に
猿田彦の鼻長さ七|咫《し》、『参宮名所図会』に猿丸太夫は道鏡の事と見え、中国で猴....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
事多いと言った。那智の観音本像は山茶の木で作るという。伊勢の一の宮都波木大明神は
猿田彦を祀《まつ》る(『三国地誌』二三)、村田|春海《はるみ》の『椿詣での記』に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
その乳房を露《あら》わさしめた。これ昔天孫降下ましましし時、衢神《ちまたのかみ》
猿田彦大神長さ七|咫《あた》の高鼻をひこつかせて天《あま》の八達之衢《やちまた》....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
神というと、こんなものを押立てたがる故事因縁がよくわからない。道祖神そのものは、
猿田彦命《さるたひこのみこと》だということだが、
猿田彦命ならば、それは神代史に儼....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ていた。そして死んだ顔には、天狗のような鼻の高い目玉の大きな面がかぶされていた。
猿田彦の面のようなものであった。 発見者は由利子であったが、彼女の報らせで兄と....
「助五郎余罪」より 著者:牧逸馬
古は?」 と、初めて気が付いたように六畳の茶の間を見廻す。権現《ごんげん》様と
猿田彦《さるたひこ》を祭った神棚の真下に風呂敷を掛けて積んである弟子達の付届《つ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
たと目せられる人物のうちで、甚しく奇怪滑稽で、おまけに最も深く伊勢と縁のあるのが
猿田彦という人物だ。 神話によると、天孫降臨の時、天のヤチマタという辻に立って....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
だもので、祭礼の行列に出る鬼の代りに、天狗の面を被ったものの出る場合の多いのも、
猿田彦神の嚮導という解釈以外に、やはり山人参列の名残りを止めたものと解したい。 ....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
するものとして、すこぶる興味が深いものがある〔註七〕。 神社祭の行列の先頭に、
猿田彦と称する鼻高神が立つように、葬列の先頭に、獅子頭を捧げて行く土俗は今に各地....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
のあるお社の名もいろいろになっております。備後の塩原の石神社などは、村の人たちは
猿田彦大神だと思っておりました。その石などもおいおいに成長するといって、後には縦....