猿蟹合戦[語句情報] »
猿蟹合戦
「猿蟹合戦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
猿蟹合戦の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
蜂の巣、こはかなわずと庭へ飛び出たら、屋根からごろごろ臼《うす》のお見舞い、かの
猿蟹合戦、猿への刑罰そのままの八方ふさがり、息もたえだえ、魔窟の一室にころがり込....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ずここでめぐり合って、鶏がむかしの恨みを返したというような事ででもあれば、飛んだ
猿蟹合戦か舌切り雀で、どうにも仕様のねえことだが、何かもう少し入り組んだ仔細があ....
「未開な風景」より 著者:宮本百合子
ころがって、子供に顔をいじられながら何かお伽噺《とぎばなし》をしてやった。古風な
猿蟹合戦、または浦島太郎。 「ね、浦島さん、亀の子へのっかって海へ行ったのよ」 ....
「「モダン猿蟹合戦」」より 著者:宮本百合子
の店員が「御気分のおわるい方は救護所がございます!」と叫んでいる始末だ。「モダン
猿蟹合戦」という絵物語が、みんなをこんなに吸いよせているのです。
猿蟹合戦のは....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
しい怪我や大きな損をした個人や国家は歴史のどの頁にもいっぱいである。 桃太郎や
猿蟹合戦のお伽噺でさえ危険思想宣伝の種にする先生方の手にかかれば老子はもちろん孔....
「随筆難」より 著者:寺田寅彦
じお伽噺を何遍でも聞かされたおかげで年取って後までも覚えておられるが、桃太郎でも
猿蟹合戦でも、たった一度聞いて面白いと思ったきりだったらおそらくとうの昔に綺麗に....
「人の国」より 著者:豊島与志雄
を頭からすっぽり被って、それをゆるやかに動かしながら、膝頭で歩き出した。 「さあ
猿蟹合戦だ。わしは臼だぞ。」 子供達はきゃっきゃ云って逃げ廻った。 膝小僧が....
「山中常盤双紙」より 著者:寺田寅彦
頭脳のはたらきを必要とすることがわかる。 映画としてのこの絵巻のストーリーは、
猿蟹合戦より忠臣蔵に至るあらゆる仇打ち物語に典型的な型式を具えている。はじめは仇....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
胸に一物ある巧案という鍼医の画策によって文殊の再生と言い触らされ、其名も愛読書の
猿蟹合戦に因んで猿蟹上人と改めて文殊菩薩直伝の智恵授所という看板を掲げることとな....