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「獄中記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

獄中記の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
善の研究」より 著者:西田幾多郎
い改められたる罪ほど世に美しきものもない。余はここにおいてオスカル・ワイルドの『獄中記』 De Profundis の中の一節を想い起さざるをえない。基督は罪人....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
しても彼が獄中で縷々として冤罪を訴えた心事は実に憐むべきで、涙と戦慄なしには彼の獄中記を読む事は出来ないであろう。彼に対しても又数多の同情者の現われたのは蓋し当....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
。どろりとしたそばづゆに、唐辛子を浮かしてすする。 六本木の古本屋で、大杉栄の獄中記と、正木不如丘《まさきふじょきゅう》編輯《へんしゅう》の四谷文学という古雑....
獄中記」より 著者:大杉栄
いる。 監獄人 しかし、今だってまだ、多少の野心のないことはない。現にこの「獄中記」のごときは、この雑誌に書く前には、「監獄人」とか「監獄でできあがった人間....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
豊富なる善は悪を持ちながらの善である。『善の研究』の著者はオスカー・ワイルドの『獄中記』の例を引いて、 基督は罪人をば人間の完成に最も近き者として愛した。面白....
大いなるもの」より 著者:宮本百合子
イルドの言を正しいと思う。 彼の最も清浄な、涙組むまで美くしい心のあふれ出た「獄中記」の中で、 「基督は、何者にもまして個人主義者の最高の位置を占むべき人であ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
少年と立ち話をしていた、その人だったの。写真帖を見せてくれたり、戦の話が出たり、獄中記を著した斎藤瀏というひとは歌人としてもそのほかの意味でもセンチメンタルすぎ....
日記」より 著者:宮本百合子
けれ共私は近頃悲哀のたぐいなく微妙な働きをもって居る事を感じる。この頃の心持は「獄中記」をしみじみと味う事をさせる。 或る点に於て私は一致する感じをもって居る....
日記」より 著者:宮本百合子
タルになって悲しくて仕様がなかった。 五月二十八日(日曜) 漢文。ワイルドの「獄中記」の関先生から拝借して来たのを少し読んだが原本の方が省略してあるところが多....