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獄吏
「獄吏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
獄吏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
打つと気付けを飲まして、又|後《あと》を五十打つが、亥太郎は少しも痛がらんから、
獄吏「気付けを戴くか」 亥「気付なんざア入らねえ、さっさとやって仕舞ってくんね....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
がために幾たびか獄屋に入れられたが、彼は背中一面に毘沙門天の像を彫っているので、
獄吏もその尊像を憚って杖をあてることが出来ない。それを幸いにして、彼はますますあ....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ず脱走の機会の到来するのを窺うておった。夫妻両人の毎週送り出す櫃は、何時も何時も
獄吏どもには何らの興味をも与えない古本や、汚れた衣類ばかりであったので、歳月を経....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
骨頂《しんこっちょう》が知られるものだ。
板敷きに手枕して鼻唄まじり、あれほど
獄吏《ごくり》をてこずらせていると聞いた無宿者が、いま見れば閉房《へいぼう》の中....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。各語は皆|烙印《らくいん》の跡を持ってるかと思われる。普通の言葉も皆ここでは、
獄吏の赤熱した鉄の下に皺《しわ》を刻まれ焼き固められてるかと思われる。ある言葉は....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ような気がする。 少なくともその男たちは私を憐れんでくれる。その男たちだけだ。
獄吏や看守や鍵番らは――私はそれを怨《うら》むのではないが――話し合ったり笑った....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
警部補 広沢鉄郎《ひろさわてつろう》 印 かく冗長《じょうちょう》なる述懐書を
獄吏《ごくり》に呈して、廻らぬ筆に仕《し》たり顔したりける当時の振舞のはしたなさ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の著名な人物を彼の随行員一同の目の前で剥奪したのであった。ロンドンの監獄の囚人が
獄吏と戦闘をし、弾丸を籠めた喇叭銃★が尊厳なる法律によって囚人たちの中へ撃ち込ま....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
たけれども、かれはそれがために罪に問われて、とある夕ぐれのことであった、情知らぬ
獄吏に導かれて村中引き廻しにされた上、この岡の上で惨ましい処刑におうたということ....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
厳重な獄裡の隙を覗いつつ一字一句におそれと悲しみを籠めて書いた手紙、待ちに待った
獄吏の通信! 何が認めてあったか? 不幸な囚人が何を訴えんとしたか? いかなる救....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
にぎりの焼麦粉より、得られぬためし受けむには餓と凍えに果てやせん
まして無残の
獄吏等は、それすら与へずうちはたく、この世からなる餓鬼地獄、絶えも入りたく思ふら....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
革命を夢みている。革命裁判、検察官、ギロチン、およびその雇人すなわち死刑執行人と
獄吏とを夢みている。 みな国民をその臣下として、国家の叙任を受けた幾千幾万の官....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
ったには相違ない。しかし彼らはただ屠者であったばかりでなくまた実に死刑を執行する
獄吏であった。「玄応音義」に、 。獄卒也。 ともある。彼らはその職業からして、普....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
する以外に、猿楽以下、渡り神子・渡り遊女・鉦打・猿引等七道の者を進退し、また警察
獄吏の事務をも執行し、土木工事にも役せられ、戦時には陣夫にも用いられていた。そし....
「放免考」より 著者:喜田貞吉
るのは、実際やむをえない場合が多かったに相違ない。そしてそれを収容して下級の警吏
獄吏に使役する事は、いわゆる機宜に適した所為であったに相違ない。しかし彼らは依然....