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獄門
「獄門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
獄門の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
七
鼠小僧次郎太夫は、今年五月の上旬に召捕《めしと》られて、八月の中旬に
獄門になった、評判の高い大賊《たいぞく》である。それが大名屋敷へばかり忍び込んで....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
》で死罪におこなわれた。八橋ばかりでなく、ほかにも大勢の人を殺したので、彼の首は
獄門にかけられた。 栄之丞のことはよく判らない。その疵がもとで死んだともいい、....
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
一 寛延《かんえん》二|己巳年《つちのとみどし》の二月から三月にかけて、大坂は千日前《せんにちまえ》に二つの首が
獄門に梟《か》けられた。ひとつは九郎右衛門という図太い男の首、他のひとつはお八重....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
たい。その七十日を過ぎてもやはり効験《しるし》がなかったらば、流罪はおろか、死罪
獄門も厭わない。勿論、それは信西入道の一存で取り計らうわけにもいくまいが、入道か....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りか、あまつさえ其の所持品を奪い取るなど罪科重々であるというので、引き廻しのうえ
獄門ときまって、かれの首は小塚ッ原に晒《さら》された。 寺社奉行の命令で、松円....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
嚇しても賺《すか》しても宗吉はなんにも知らないと云った。 「嘘をつくと、てめえ、
獄門になるぞ」 「嘘じゃありません」 宗吉はどうしても知らないと強情を張り通し....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
川の伝吉という奴だけはどこへか姿をかくしてしまいました。吟味の上で、勘蔵は無論に
獄門、六三郎と百助と四郎兵衛は三人同罪ということになりました。今と違って、火事場....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
家督相続の娘を押し籠めて其の身代を横領しようと巧んだのであるから、引き廻しの上で
獄門にさらされた。良次郎も相当の処刑を受くべきであったが、主人の命でよんどころ ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るうちに、自分が半七の手に捕えられてしまった。 お紺は引きまわしの上で、千住で
獄門にかけられた。三人までも人の命をほろぼしているのであるが、ひとりも自分が手を....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
すから、もう逃がれようはありません。とうとう恐れ入って白状しました。善昌は無論に
獄門です。覚光も一旦は入牢申し付けられ、日本橋に晒しの上で追放になりました。 ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
んじて覚悟して相受ける。各位が、我ために刑を撰んで、その最も酷なのは、磔でない、
獄門でない、牛裂の極刑でもない。この片袖を挟んだ古革鞄を自分にぶら下げさせて、嫁....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かもよく云ってくれた。おめえも飛んだ女に可愛がられたのが運の尽きだ。小柳はどうで
獄門だが、おめえの方は云い取り次第で、首だけは繋がるに相違ねえ。まあ、安心してい....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
絞め殺し、それを種にして延津弥をいろいろ脅迫していたらしい。生きていれば死罪又は
獄門の罪人であるから、女の手に葬られたのは未だしもの仕合せであるかも知れない。 ....
「丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
江川太郎左衛門様の手代衆が一応お調べになりまして、確かに魔法|妖術ときめて、既に
獄門にもなろうとしましたのを、江川の旦那様がお聞きになりまして、再お調べで、その....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
流罪になった。お熊と忠七とは密通の廉を以て、町中引廻しの上に浅草(今の小塚原)で
獄門に梟けられることになった。忠七は三十歳であった。お久も町中引廻しの上に死罪を....