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獣肉
「獣肉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
獣肉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かしそのお景物の口から七兵衛は一つの手がかりを見つけ出した。それは長三郎の近所の
獣肉屋へときどきに猿や狼を売りにくる甲州辺の猟師が、この頃も江戸へ出て来て、花町....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はしばらく舞台を見つめていたが、やがて又ここを出て向う両国へ渡った。 駒止橋の
獣肉店に近い路地のなかに、金次の家のあることを探しあてて、半七は格子の外から二、....
「ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
て来たのであった。思い切って肥ったお上は愛想よく僕にのしかかるようにして、今日は
獣肉を食わないことを説き、卵と魚ならあるというので、此の如き問答が始まったのであ....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
。そうしてその色は漆黒である。どのような薬が入っているのであろう? 錫製の椀には
獣肉が盛られ、南京産らしい陶器の皿には、野菜と魚肉とが盛られてある。 そういう....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
私は急に心強くなって生活にも不安が伴わなくなった。菜食人種の私にとっては、魚肉や
獣肉の食われないということもさして苦痛とは思われない――このように私が果樹園を発....
「わが工夫せるオジヤ」より 著者:坂口安吾
それまでは、特にチャンコ鍋(相撲とりの料理で、いろいろの作り方があるが、主として
獣肉魚肉野菜の寄せ鍋のようなものである)を愛用していた。そのうちに、鍋の肉は食う....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
うことは、はじめから言われていたもののようであり、また、当時の日本の習慣にはない
獣肉を食用し葡萄酒をのむから、人間の子供の生き血をのんでる等という噂もあった。そ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
鍋というものは有名であるが、厳密にチャンコ鍋という特定の料理があるわけではない。
獣肉、魚肉、野菜類、好みのまま一しょくたに煮て、主としてポンズで食べる。食べあげ....
「奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
各地に保存されている状態である。 案ずるにシシは宍すなわち肉の義である。古代野
獣肉が普通に食用に供せられた時代において、猪鹿が最も多く捕獲せられ、したがって食....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
、新撰姓氏録には、宍人朝臣・阿倍朝臣などと同じく、大彦命の後だとあるが、宍人とは
獣肉を調理する役廻りで、後世ならば屠者すなわち賤者の任務だ。また阿倍氏は、大彦命....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
し、各自郷をなして土着者と相雑はらず。故に其の種落を謂つて余戸となす。大抵外国人
獣肉を屠るに慣る。故に屠を以て業と為す。後世仏教の盛に行はるゝや、人
獣肉を食ふを....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
して区別するの必要はなかった筈である。しかるに仏教流通の結果として、はてはかつて
獣肉を供物として捧げた筈の我が天神地祇までが、肉食屠殺を忌み給うという思想が一般....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
というのが二首あって、一つは漁師の歌、一つは狩人の歌を収めてあるのである。彼らは
獣肉魚肉を里人に供給し、無条件に食を乞うのではない。しかし元来農業を以て本位とす....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
歌というのが二つありますが、一つは漁師の歌、一つは猟人の歌です。漁師や猟人が魚や
獣肉や皮革を提供しまして、その代償として農民から主食物たる五穀を得る場合にでも、....
「料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
句は言うけれど、合理合法の第一着手としては、よき材料を得ることだ。魚介、野菜、鳥
獣肉、なんであろうと、良材を要する。よい材料と言うと直ぐに高価に違いないと連想さ....