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獺
「獺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
獺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ていないことを知りました。ゲエルの説明するところによれば、河童《かっぱ》はいつも
獺《かわうそ》を仮設敵にしているということです。しかも
獺は河童に負けない軍備を具....
「竜」より 著者:芥川竜之介
いもの》がなくなっていたそうでございますから、『大方《おおかた》劫《こう》を経た
獺《かわおそ》にでも欺《だま》されたのであろう。』などと哂《わら》うものもござい....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
が、寒中でもやはり湯巻き一つで、紛々と降りしきる霙《みぞれ》の中を、まるで人面の
獺《うそ》のように、ざぶりと水へはいると云うじゃありませんか。一度などはお敏が心....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
、間近だが、池の水を渡るような料理番――その伊作の声がする。 「人間が落ちたか、
獺でも駈け廻るのかと思った、えらい音で驚いたよ。」 これは、その翌日の晩、おな....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
。それは実に立派な服装をした人達だった。どうやら一行の大将は、二人目にいた襟に河
獺の毛皮をつけたシュウシュウ鳴る立派なインバネスを着た大兵肥満の人物らしかった。....
「河明り」より 著者:岡本かの子
って私の意見を訊いた。 「その男の水の上の好きなことと申しましたら、まるで海亀か
獺のような男でございます。陸へ上って一日もするともう頭が痛くなると申すのでござい....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
って集って、口真似するは何ものじゃ。狐か、と聞くと、違う。と答える。狸か、違う、
獺か、違う、魔か、天狗か、違う、違う。……しまいに牡丹餅か、と尋ねた時、おうと云....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
いて、いま店をひらきかけて、屋台に鍋をかけようとする、夜なしの饂飩屋の前に来た。
獺橋の婆さんと土地で呼ぶ、――この婆さんが店を出すのでは……もう、十二時を過ぎた....
「古狢」より 著者:泉鏡花
鮠、鮴の類は格別、亭で名物にする一尺の岩魚は、娘だか、妻女だか、艶色に懸相して、
獺が件の柳の根に、鰭ある錦木にするのだと風説した。いささか、あやかしがついていて....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
差掛った。 輻の下に流るる道は、細き水銀の川のごとく、柱の黒い家の状、あたかも
獺が祭礼をして、白張の地口行燈を掛連ねた、鉄橋を渡るようである。 爺様の乗った....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
ござります。へい、辻の橋の玄徳稲荷様は、御身分柄、こんな悪戯はなさりません。狸か
獺でござりましょう。迷児の迷児の、――と鉦を敲いて来やがって饂飩を八杯｜攫らいま....
「河童小僧」より 著者:岡本綺堂
う筈も無し、さりとて其死体の見当らぬも不思議、正しく彼の小僧は河童であろう、イヤ
獺であろうと、知る者｜何れも云い伝えて、其当分は夜に入って彼のドンドンの畔を通る....
「山吹」より 著者:泉鏡花
んど土下座をするばかり。間。酔眼を鯉に見向く）やあ、兄弟、浮かばずにまだ居たな。
獺が銜えたか、鼬が噛ったか知らねえが、わんぐりと歯形が残って、蛆がついては堪らね....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
々法華宗の寺に祭ってあります。いずれも端麗な女体です。 多くは、川裳を、すぐに
獺にして、河の神だとも思っていて、――実は、私が、むしろその方だったのです。――....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
部の下に沿って流れ落ちる大溝は、裁判所の横手から長州原の外部に続いていて、昔は河
獺が出るとかいわれたそうであるが、その古い溝の石垣のあいだから鰻が釣れるので、う....