玄冶店[語句情報] » 玄冶店

「玄冶店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玄冶店の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
縮図」より 著者:徳田秋声
った。 お神は抱えの着物を作るたびに、自分のも作り、外出する時はお梅さんという玄冶店の髪結いに番を入れさせ、水々した大丸髷を結い、金具に真珠を鏤めた、ちょろけ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た」 外に立っている男は、唐桟《とうざん》の襟のついた半纏《はんてん》を着て、玄冶店《げんやだな》の与三《よさ》もどきに、手拭で頬かむりをしたがんりきの百蔵で....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちゃったね」 がんりきの百蔵は、唐桟《とうざん》の半纏《はんてん》かなにかで、玄冶店《げんやだな》の与三《よさ》もどきに、ちょっと気取って、 「時に、これはど....
細木香以」より 著者:森鴎外
荻江千代作、都千国、菅野のん子等である。千国は初の名が荻江露助、後に千中と云う。玄冶店に住んでいた。また吉原に往った時に呼ばれたものは都|有中、同権平、同米八、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
込んだから、お角も驚きました。 「何をするの」 「お角、久しぶりだな」 それは玄冶店《げんやだな》の与三郎もどきの文句でありました。その文句でお角が気がついて....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のものと、今日は、それ以外の遊民が少なからず乗合わせている。 遊民というのは、玄冶店《げんやだな》の芝居に出てくるような種類の人。赤間の源左衛門もいれば、切ら....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
といわれる。 それからそれへと古いはなしが出る。以下は老父《ちち》の昔語り――玄冶店《げんやだな》にいた国芳《くによし》が、豊国《とよくに》と合作で、大黒と恵....
小説 円朝」より 著者:正岡容
八町に名を諷われていた浮世絵師|一勇齋国芳《いちゆうさいくによし》――その国芳の玄冶店《げんやだな》の住居へと、内弟子に預けたのだった。玄正としては本来ならば狩....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
て、水溜りに取られまいと千鳥脚《ちどりあし》を踏み締めながら、ただひとり住吉町を玄冶店《げんやだな》へ切れて長谷川町へ出るころには、通行人が振り返って見るほどへ....
三つの痣」より 著者:小酒井不木
いで行きません。なに蝙蝠の形に似て居ますって? 私の名は「安」ではありませんよ。玄冶店の妾宅に比べるとちとこの法医学教室は殺風景過ぎます。 余談はさて措き、こ....