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玄妙
「玄妙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
玄妙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
玄適と淳庵、玄白の四人|連《づれ》であった。四人は同じ感激に浸っていた。それは、
玄妙不思議なオランダの医術に対する賛嘆の心であった。 刑場から六、七町の間、皆....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ものでもなく、また自身のために存在するものでもないからである。』道はまたしばしば
玄妙中のまた
玄妙なるものと名付けられる。この天地が不朽だとするその理由がまたよほ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
思ってのっそり歩みよりながら、よくよく見|眺めると、無理ない。まことに天地自然|
玄妙摩珂不思議、畜生ながら奴等もまた生き物であって見れば甚だ無理がないのです。竿....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
一夜をあかしました。 「ただ怖れていても仕方がない」と、老人はまた教えました。「
玄妙観の魏法師は故の開府の王真人のお弟子で、おまじないでは当今第一ということであ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
がらに一夜をあかした。 「ただ怖れていてもしようがない」と、老翁はまた教えた。「
玄妙観の魏法師は故の開府の王真人の弟子で、おまじないでは当今第一と称せられている....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
数年前から十六七のチゴサンの色気がにじみでてきたと思うんですがねえ。ここが剣術の
玄妙なところかも知れないね。若年の時からのシシたる剣の苦労が、老年に至ると若侍の....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
のしかかるような感じがし、それをトオサンが決して強制しないのに、どうも茶のみ話の
玄妙に心がいじけていけなくなっていたのです。便所の中でちょッと頭痛がするような苦....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
から外れていた。むりに名付けると秋山流であった。「飛込一刀」といわれたところの、
玄妙な一手を工夫して、ほとんどこればかり用いていた。遠く離れてじっと構え、飛び込....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
呼んでるんだわ! あたしを見失ったわらべ達が呼んでるんだわ! 行者達の呼ばい声が
玄妙な鈴の音と共に聞えて来た。右手奥の方から…… 吐菩加美 ほッ 依身多女 ほッ....
「触覚の世界」より 著者:高村光太郎
気がついてみれば触覚である。口ではいえないが、トオンのある絵画には、或る触覚上の
玄妙がある。トオンを持たない画面には、指にひっかかる真綿の糸のようなものがふけ立....
「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
どうだ、わかるかね……ハハーン、ちょっとわかるまい。宇宙間に於ける至大至高の
玄妙がこの中に含まれているのだからね。しかもダーウィンの進化論や、アインスタイン....
「翻訳の生理・心理」より 著者:神西清
うにして幻想された体感が、一々原作者のそれに合致するという、真にあり得べからざる
玄妙の境に達し得る人でなければなるまいが、勿論《もちろん》そんなことがあっては堪....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
護を信ずるかというに、由来が執拗なる迷信に執えられた僕であれば、もとよりあるいは
玄妙なる哲学的見地に立って、そこに立命の基礎を作り、またあるいは深奥なる宗教的見....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
る補遺の意味を以て、多少の意見を発表した場合もないではなかった。ことにその後小野
玄妙君、会津八一君、その他の人々から、時に異説の発表があり、また法隆寺そのものに....
「味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
ものはすべて美味であるか、という疑問が起こることだ。およそ自然ほど不可思議にして
玄妙なるものはない。天の成すや、一定の目的あるが如く、またなきが如くである。天は....