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率先
「率先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
率先の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
り」とあった。 この新聞の記事は、まだ、彼の勇戦を十分には尽くさなかった。彼は
率先してすべての危険を引き受けた。味方の斥候隊が敵と味方との陣地の中央に倒れた時....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ょう。けれども大した違いではありません。ナポレオンの大成功は、大革命の時代に世に
率先して新しい時代の用兵術の根本義をとらえた結果であります。天才ナポレオンも、も....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
る。重昌意を決して単身駆け抜けようとするのを石倉貞清止め諫めると、重昌、我等両人
率先して進み、諸軍を奮起させるより途はないと嘆いた。進軍して諸軍を顧みるが誰も応....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
て完全に存在するを得るに到ったは畢竟時代の進歩であるが、博文館が此の趨勢に乗じて
率先してビジネスとしての雑誌を創め各方面の操觚者を集めてプロフェッショナルとして....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
たんです。気の毒ですが、むろん助けるわけにはいきません。ところが、その塗込作業に
率先して働いたのが丸山技師です。その丸山技師がこの通り殺されたと云うんですから、....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
お京さんに嫁の望みを言い出せるようになった。お京さんはうかうかしていた。士族から
率先して牛乳屋になった程の両親が外国人に望まれるということに誇りを感じ、かたがた....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
ら見て、どうしても見逃すことのできないものがあるのである。殊に英、米の文明思想を
率先して輸入し、これに反して儒教のような東洋思想を破壊することを努力した人である....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
いた手拭を納めた。納め手拭はいつ頃から初まったか知らぬが、少くも喜兵衛は最も早く
率先して盛んにこれを広告に応用した最初の一人であった。 さらぬだに淡島屋の名は....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
としては縦令第二流を下らないでも第一流の巨匠でなかった事を肯て直言する。何事にも
率先して立派なお手本を見せてくれた開拓者ではあったが、決して大成した作家ではなか....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
武蔵野」もまた頗る雅文臭いもので、時代の先後をいったら二葉亭の方が当然その試みに
率先した名誉を荷うべきはずである。不思議な事には美妙と二葉亭とは親たちが同じ役所....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
欧羅巴に遅れを取らないものはない日本の文化事業の中でただ一つ露西亜の文学の紹介に
率先(縦令その後を続けるものが暫らくなかったにしろ)したというは二葉亭あったがた....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
自由を主張し、男女の学生が自由に往来するを少しも干渉しないのみならず、教師自身が
率先して種々の名目の下に青年男女を会同し、自由に野方図に狎戯け散らすのを寛大に見....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
一 小島烏水氏は甲斐の白峰を世に紹介した
率先者である。私は雑誌『山岳』によって烏水氏の白峰に関する記述を見、その山の空と....
「西航日録」より 著者:井上円了
わるありて、わが国のごとき自然に美なるものにあらざるを覚ゆ。当地には、新教改革の
率先者ツウィングリ翁の遺跡あり。翁所住の寺は当所第一の大伽藍なり。その傍らにツウ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
も貴族的教育の模倣の遺風である。速やかに一抛、兵と苦楽をともにせしめねばならぬ。
率先垂範の美風は兵と全く同一生活の体験の中から生まれ出るべき筈である。 将校を....