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「玉に瑕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玉に瑕の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
が私の幸福で、今は斯ういう安楽な身の上になって、何一つ不足はないが子供の無いのが玉に瑕とでも申しましょうか、順当なら長さん、お前さんぐらいの子があっても宜いんで....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
った。 「大体、僕の計画にしてからが、九分どおりが運なんだ。妙に、度胸がいいのが玉に瑕かもしらんが、これも千万年に一度、百億人に一人ど偉い馬鹿みたいなのが出たと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 「変な気などにおなりになってはいけやせん、その変な気になりなさるのが、殿様の玉に瑕《きず》なんでげす」 「変な気だといって、どんなに変なんだか貴様にわかるか....
源氏物語」より 著者:紫式部
。惜しいではございませんか、青春を沈んでばかりおいでになりますことは。ほんとうに玉に瑕のある気がされます」 などと少将は言った。夕風の音も身に沁んで思い出され....
丹下左膳」より 著者:林不忘
金に飽かして海内《かいだい》の名刀|稀剣《きけん》が数多くあつまっているなかに、玉に瑕《きず》とでも言いたいのは、ただ一つ、関七流の祖|孫六《まごろく》の見るべ....
叔父」より 著者:豊島与志雄
」 「立派な方じゃございませんか。」 「ふむ、そうかな。すると……手の大きいのは玉に瑕《きず》というわけか。」 「え? 手の……。」女中はまた怪訝な眼付をした。....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
見なおしたねえ。そうしていると、……なるほど、村の大旦那。ただ、眼つきの悪いのが玉に瑕だ」 ひょろ松は苦笑して、 「さアさア、馬鹿なことを言っていないで、そろ....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
、京都で育っている人間であるため、海苔選定にはどうも目の利かないところがあって、玉に瑕というところである。用いるところの酢はというと、双方ともまず似たりよったり....