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「玉の簪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玉の簪の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛がたり」より 著者:泉鏡花
口許に莞爾とし給う。唯見て、嬉しそうに膝に据えて、熟と視ながら、黄金の冠は紫紐、玉の簪の朱の紐を結い参らす時の、あの、若い母のその時の、面影が忘れられない。 ....
なつかしい仲間」より 著者:宮本百合子
ん何処にいるの、しつこく訊いてもいどころが分らず、何ヵ月か経ったら、ふいと、紅い玉の簪をひきつめて丸めた黒い束髪にさしたおけいちゃんが、遠慮がちにうちへ訊ねて来....
霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
柄を掛けて居ます、朱縮緬の帯止をこて/\巻付けて、仕入物の蒔絵の櫛に鍍金足に土佐玉の簪で、何処ともなく厭味の女が、慣れ/\しく、 女「貴方|此方へ入らっしゃいま....
源氏物語」より 著者:紫式部
並べた。これが唐《から》の幻術師が他界の楊貴妃《ようきひ》に逢《あ》って得て来た玉の簪《かざし》であったらと、帝はかいないこともお思いになった。 尋ね行くまぼ....
西林図」より 著者:久生十蘭
しりとした風格だった。 はじめて冬亭の書斎で逢ったとき、ひきつめにして、薄紅い玉の簪をしていたが、その玉は、なにか途方もないものらしく、深く沈んだ光が、冬木の....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ら、衣裳には立派なのがあります。――第一天人の面は、私どもの方でも有名なのだし、玉の簪、鬘、女飾髻、鬘帯、摺箔縫箔、後で着けます長絹なんぞも、私が小児のうち、一....