玉の緒の[語句情報] »
玉の緒の
「玉の緒の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
玉の緒のの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
でのとおり目をかけてやってください」 おとよはもうおはまを抱いて泣いてる。わが
玉の緒の断えんばかり悲しい時に命の杖とすがった事のあるおはまである。ほかの事なら....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
そどんなによかったろうか! 18 来ては行くだけでなんの甲斐があろう? この
玉の緒の切れ目はいったいどこであろう? 罪もなく輪廻の環の中につながれ、 身を燃....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
の底深くわが魂のさめざめと泣くのを聞く。人は歓楽の市に花やかな車を軋らせて、短き
玉の緒の絶えやすきを忘れている。しかし、死は日々われらのために墓穴を掘ってるでは....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
。 中にも慎ましげに、可憐に、床しく、最惜らしく見えたのは、汽車の動くままに、
玉の緒の揺るるよ、と思う、微な元結のゆらめきである。 耳許も清らかに、玉を伸べ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちらへ帰りますと、見るもの、聞くものが、みな人情のほだしとならぬことはなく、この
玉の緒の絶えなんとすることほどの切なさが、幾つ思い出の数にのぼりましょう、第二の....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
り寄る繃帯。 遠く廊下に操る布の、すらすら乱れて、さまよえるは、ここに絶えんず
玉の緒の幻の糸に似たらずや。繋げよ、玉の緒。勿断ちそ細布。 遠山と丹平は、長き....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
ああ》われ生きてあり、われ生きてあり。私は戦地で詠んだ、 今日もまた生き残りたる
玉の緒の生命尊く思ほゆるかも を思い出し幾度も詠んだ。水から上がって拭きながら見....
「古事記」より 著者:太安万侶
命じて鏡を作らしめ、タマノオヤの命に命じて大きな勾玉《まがたま》が澤山ついている
玉の緒の珠を作らしめ、アメノコヤネの命とフトダマの命とを呼んで天のカグ山の男鹿《....