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玉体
「玉体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
玉体の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
主上の在すところは雲上と言い、公卿たちは雲上人ととなえて、龍顔は拝しがたいもの、
玉体は寸地も踏みたまわないものと、あまりに高く言いなされて来たところから、ついに....
「謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
養、不敬何以別乎。体ばかり大事にするが孝ではない。孝の字を忠に代えて見るがいい。
玉体ばかり大切する者が真の忠臣であろうか。もし
玉体大事が第一の忠臣なら、侍医と大....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
勅語は朗々としていかにも確かな御声であった。殊に一時間余も御臨席あらせられた際、
玉体は勿論龍顔に少しの御動きもなく、殆んど目じろきさえも遊ばされなかったのは、私....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
一撃を加えることを上策と考え、詳細な行動段取りをつくった。宮廷を襲っても、女王の
玉体に対しては、手荒な真似は極度に差し控えるという、統制ある行動を保証するためだ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、この刀をお前に授ける。
式部卿
今まで国内に働いていた、忠実な軍隊が、
玉体と御位との固に、疆を安く戍る上は、
代々お住まいなさる広い城の大広間で、祭の....
「三国志」より 著者:吉川英治
た。そして、すぐ帰って来ると、 「たいへんです。郭※の軍勢が城門に押しよせ、帝の
玉体を渡せと、喊のこえをあげ、鼓を鳴らして、ひしめいておりまする」と、奉答した。....
「三国志」より 著者:吉川英治
のだ。なぜ御車を通したか」 「でも、橋を固めておれとのお指図はうけましたが、帝の
玉体を奪い取れとはいいつかりませんでした」 「ばかっ。おれが、張済のいうに従って....
「三国志」より 著者:吉川英治
だされて、斬られたそうです。おそろしい曹操」 玉座へこう告げにきた。 帝も、
玉体を震わせ給うて、 「つい今朝までも、禁裡に仕えていたものが、夕べにはもう市で....
「三国志」より 著者:吉川英治
歩み寄られて、 「陛下。兄の曹丕からわたくしに、すぐ参れという使いがみえました。
玉体をお損ね遊ばさぬように」 意味ありげにそう云いのこして、楚々と立ち去りかけ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は両探題も、御見に入って拝伏したことはないのだ。帝もまた一切、おんみずからの垢の
玉体を、余人に見せることはお好みにならなかった。 「だのに、道誉へは?」 と、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は、馬上のまま輿の内へ奏していた。 「上には、辛抱などと申す俗語の意味は、かつて
玉体にご存じなかったことでしょうが、今日のみは、それを仰ぎ奉ります。なにとぞ、あ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
」 いくぶん安心したように。 「では、おいさめはいたしますまい。かけがえのない
玉体ですから、万一にも、おぼつかない計りでしたら、お止めしようかと思うてこれへ来....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
触れ出された瞬間からの光景といってはもう一ト方な騒ぎではない。 賢所の神器を、
玉体にお添えし、鳳輦へと、お急き立てはしたものの、それをかつぐ駕輿丁の者はいず、....