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「玉手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玉手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うなりゃもう締めあげるにしても何をするにしても、このなぞなぞの七つ橙が大慈大悲の玉手箱なんだからと思って、ご持参あそばしたんですよ。さっそくあの野郎をさそい出し....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いわねえかもしれませんぜ」 「騒ぐな、騒ぐな。ここまで眼がつきゃ、むっつり右門の玉手箱には、いくらでも知恵薬がしまってあるんだ。そろそろとうちへけえって、あごで....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
を堀り出しに行くんだよ。その玉さえ拾ってくりゃ、白状しねえで舌をかみ切ったなぞの玉手箱も、ひとりでにばらりと解けらあ。さあ、駕籠《かご》だッ」 二丁並べて松の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
「畜生め、拝んでやれ。」 と好事に蹲込んで、溝板を取ろうとする、め組は手品の玉手箱の蓋を開ける手つきなり。 「お止しよ、遁げるから、」 と言う処へ、しとや....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
にめぐり合ったうれしさに、すっかり気を良くしたので、 「明けて口惜しい龍宮土産、玉手の箱もたまには明かぬ……」 と、例の調子を弾ませて、 「――明けてたまるか....
真田幸村」より 著者:菊池寛
和睦は既に破れ関東の大軍、はや伏見まで着すと聞えた。 五月五日、この日、道明寺玉手表には、既に戦始り、幸村の陣取った太子へも、その鬨の声、筒音など響かせた。 ....
浦島太郎」より 著者:楠山正雄
て、乙姫さまは、奥からきれいな宝石でかざった箱を持っておいでになって、 「これは玉手箱といって、なかには、人間のいちばんだいじなたからがこめてございます。これを....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て、あんな不思議な浦島太郎のお伽噺に作り上げたのでございましょう。最後に出て来る玉手箱の話、あれも事実ではありませぬ。別にこの竜宮に開ければ紫の煙が立ちのぼる、....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
方へ消えたが、再び現われたとき、例の大きな鞄を抱えてやって来た。「これが、わしの玉手函じゃ」彼は、不気味に笑って、陳君の屍骸の方へ、よろよろと近より、白衣の腕を....
竜宮」より 著者:豊島与志雄
述べるにも及ぶまい。 ただ、注目すべきは、浦島太郎が竜宮の乙姫様から貰ってきた玉手箱のことだ。あの箱を開けたために、三年の月日が三百年の現実に還り、浦島はよぼ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
違している。他の点に於ては、食い違いがない。捜査する身にとっては、この食い違いが玉手箱。開けないうちがお楽しみで、しばらくそッととっておいて、捜査を先へ進めてゆ....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
、われわれの心がほんとうに感動するのは犠牲の場面であります。この間も文楽の合邦で玉手御前が犠牲になるところを見ましたが、思想的に共鳴するとしないとにかかわらず、....
『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
行きたい構想のものであるから、この紙数では物足りない。 『新学期行進曲』と『電気玉手箱』と『新聞社見学』と『文化放送演芸――電気』とは、ともに放送の台本である。....
夜光虫」より 著者:織田作之助
てい皆いやいや引っ張り出されて、浦島太郎になって帰って来た連中やぞ。浦島太郎なら玉手箱の土産があるけど、復員は脊中の荷物だけが財産やぞ。その財産すっかり掏ってし....
古事記」より 著者:太安万侶
ホヤマトネコ彦フトニの命は天下をお治めなさいました。天皇は御年百二十三歳、御陵は玉手の岡の上にあります。 孝靈天皇 オホヤマトネコ彦フトニの命(孝靈天皇)、大....