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玉条
「玉条〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
玉条の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
自由競争をほかにしては考えられないからである。 そしてこの一条は私にとって金科
玉条であり、いやしくも映画産業に関する私の考え方はことごとく右の定理の上に築かれ....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
深い造詣を持ちながら一向世に知られず、その子としてただ老獪の一手だけを処世の金科
玉条として資産を増殖さしている老爺もある。 蓄妾に精力をスポイルして家産の安全....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
一々支倉の妄を難じ、嘘言を責め、彼をして殆ど完膚なきに到らしめた。 支倉が金科
玉条と信じ、金城鉄壁と頼み、繰返し強訴した所の書類隠匿事件は、誠に区々たる事実で....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
版を出した時、故《ことさ》らに匿名を用いて出版した。しかるに、今まで法律家の金科
玉条と仰がれたブラックストーンの学説を縦横無尽に駁撃し、万世不易の真理とまで信ぜ....
「魚玄機」より 著者:森鴎外
れはある時宣宗が一句を得て対を挙人中に求めると、温は宣宗の「金歩揺」に対するに「
玉条脱」を以てして、帝に激賞せられたのである。然るに宣宗は微行をする癖があって、....
「探偵小説の真使命」より 著者:夢野久作
らぬ。 こうした趣味、傾向に人類を導くために、曾ての探偵小説は従来の芸術が金科
玉条として死守して来た美学上の諸条件を悉く放棄し、一蹴した。その代りに芸術と自称....
「創生記」より 著者:太宰治
めて、他意なし、人をうらまず独り、われ、厳酷の精進、これわが作家行動十年来の金科
玉条、苦しみの底に在りし一夜も、ひそかにわれを慰め、しずかに微笑ませたこと再三な....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
いうのである。そして特に娼妓や芸妓や酌婦というような、この御婦人達にとっての金科
玉条である生理的貞操の心理を攪拌するような連想を有つものを、この子女売買の名に値....
「鏡心灯語 抄」より 著者:与謝野晶子
の上に神権主義の道徳が圧力を持っていた時代でも、実際に全婦人をその貞操倫理の金科
玉条で司配することは出来なかった。二夫に見えた女は地上到る処の帝王の家にもあった....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
まる姿見の井戸である。 去る者は追わず、来る者は拒まず――これが姿見井戸の金科
玉条であった。士農工商のいずれを問わず、また、いかなる罪を犯したものであろうとも....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
。 然りしこうして拙劣この上なき奴きたらば、これは己が拙劣に陥らないための金科
玉条にと身を入れて聴く。 これではどっちへどう廻ってもドジの踏みようがなかった....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
のです。
その様子では、いかがわしい先生方の白人為事が、
あなた方の所では、金科
玉条になっていると見えますね。
座長
そんな悪口を言ったって、わたくしは....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
代将軍|義詮のもとめで差し出した。それが『草庵集』である。これは二条派からは金科
玉条とされ、ことに、西行の『山家集』とともに隠者文学の粋としてもてはやされたもの....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
」の筆者でも隠岐は見ていず、地誌や地図にも晦かった人の筆なのだ。それを余りに金科
玉条としすぎるからいけないのだ。たとえば、今日のマスコミの中にいてすら、近ごろや....