玉石混淆[語句情報] » 玉石混淆

「玉石混淆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玉石混淆の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
は伐るべき樹木少なき神社を選定せるものにて、由緒も地勢も民情も信仰も一切問わず、玉石混淆、人心恐々たり。 拙見をもってすれば、従来神恩を戴き神社の蔭で衣食し来....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
いう、この概念の歴史的本質の分析の方が、より根本的でなければならない。――常識は玉石混淆の知識であるが、常識をそのまま信用することは決して優れた常識ではない。常....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
易に適当の霊媒を見出し難いので、何れも躊躇するのである。かるが故に、霊界通信には玉石混淆の感がある。かの事実と符合せざる虚偽の通信といえども、必ずしも故意に然る....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
内容、色彩、随分変って来ていることでしょう。様々の高低、様々の揺れ、そして様々の玉石混淆《ぎょくせきこんこう》をもって。或ときは空語と知らない空語をも交えつつ。....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
化の極致に達したものであるが、天平の美術はすべてを生かせることをねらって部分的な玉石混淆を恐れないのである。 わたくしは心から不空羂索観音と三月堂とに頭を下げ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
めに酒の香いは消してしまうのです。まあそんな悪い事も、ありがたいラマの話も聞いて玉石混淆の道場を後にして、十二月十五日朝十時に其寺を出立しシカチェの町を横切って....
日本民芸館について」より 著者:柳宗悦
で、ものを選ぶということは基礎が弱いのです。その結果はどうかというと、必ず選択が玉石混淆に陥るのです。立派なものの傍らに見るに堪えない品が列んでいる例は余りにも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ただ文雅に心をよせ、好学の志を持つものを以て集まる――というのであったから、この玉石混淆も、ふしぎではない。 そして、自作の詩文を評し合い、また、時代の新思想....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
古人の逸話というものの中には、口碑、伝説、史片、曲歪、真偽さまざまであるが、その玉石混淆のうちに、自らその人の真の相が観られるものでもある。それと、古人の在世中....
来り人の地位と職業」より 著者:喜田貞吉
来たのやら、本人の口上以外にサッパリその潔白を証拠立てる事の出来ない世の中には、玉石混淆してまずこれに深入りしなくなるのに無理はない。そこで彼らは、長く「来り人....
社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
の習慣だから、これを社大党本質の一表現と見ていいだろう。処で之は一見して明らかに玉石混淆であり、又之を平均して考えて見ると、大体社会ファシスト的色彩を持っている....