玉突き[語句情報] » 玉突き

「玉突き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玉突きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
そのうち七割は飲食店や、菓子、缶詰なぞいう食料品店。あとの三割が煙草屋、雑誌屋、玉突き、理髪、銭湯、占師、貸本屋といったようなもの。それが又大部分が中等以下の安....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の上に居たとて仕方がない、余は双眼鏡を衣嚢に納めて下へ降りて行った、風呂敷包みは玉突き室の隣に在る土間へ入れられ、茲で開かれる事になったが、余は第一に其の風呂敷....
」より 著者:岡本かの子
急に少年に興味を持ち出した。晩酌の膳の前に子供を坐らせて酒の対手をさしてみたり、玉突きに連れて行ったり、茶屋酒も飲ませた。 その間に家はだんだん潰れて行く。父....
メデューサの首」より 著者:小酒井不木
で独占して泳いだり、あるいは三大湯滝に打たれたり、あるいは軽便鉄道の見える部屋で玉突きに興じたり、あるいは石ころばかりの海岸を伝い歩いて砂のないことを嘆いたり、....
野球時代」より 著者:寺田寅彦
に人の心を捕えるのであろうか。 野球もやはりヒットの遊戯の一つである。射的でも玉突きでも同様に二つの物体の描く四次元の「世界線」が互いに切り合うか切り合わぬか....
縮図」より 著者:徳田秋声
機能でなければならなかった。松島と小菊はいつもそのことで頭を悩ました。小料理屋、玉突き、化粧品店、煙草の小売店、そんな商売の利害得失も研究してみた。彼は洋服屋に....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
小懐かしそうに四辺を見廻した。そして小体なある旅館の前に立ち止まると、 「ここに玉突き場があったものだ。主人は素敵な腕を持っていて、僕はその男にキュウをもつこと....
「手首」の問題」より 著者:寺田寅彦
のボーイングに限らずその他のいろいろな技術の場合にも起こって来るからおもしろい。玉突きをするのにキュー尻のほうを持つ手の手首を強直しないよう自由に開放することが....
マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
当てはめられる、生粋《きっすい》なハイカラであった。廿二、三年ごろには馬に乗り、玉突きをしたりしていた。髪もありあまるほどの濃い沢山なのを、洗髪の捻《ねじ》りっ....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
隅より起こるや江川と呼ぶ少年真っ先に闥を排して駆けいでぬ。壁の落つる音ものすごく玉突き場の方にて起これり。ためらいいし人々一斉に駆けいでたり。室に残りしは二郎と....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
は、料理店につきものの騒々しい音――ボーイを呼ぶ叫び声や、ビールの口を抜く音や、玉突きのひびきが沸きたっていて、オルガンのうなり声が聞こえていた。アリョーシャは....
レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
に廻折格子を写真で複製する実験をやったのである。後年この家の後継者はこの実験室を玉突き室に改造したそうである。 病後の冬の寒さを避けるためにエジプト旅行に出掛....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
けてあった。 ここらには花もあれば果物もあり、愉快な人たちも住んでいて、将棋、玉突き、騎馬、散歩、魚釣りなどの遊戯機関もそなわっていた。それらはもちろん、大い....
桜の園」より 著者:神西清
し胴着に、だぶだぶのズボンをはいている。ガーエフははいってきながら、両腕と胴とで玉突きをしているような仕草をする。 ラネーフスカヤ どうするんでしたっけ? ちょ....
遠藤(岩野)清子」より 著者:長谷川時雨
碁を二回かこんだが、二度とも清子が敗《ま》けた。そのあとを、二時間ばかり、泡鳴が玉突きをするのを見物していたが、こうした友人づきあいが、すっかり打解けた気分には....