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「王公〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

王公の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
国で仏前生に身を捨て餓虎に施した故蹟に諸宝玉で餝《かざ》った大※堵波あり、隣邦の王公士民競うて参詣し捧げ物多く花を撒き燈を点《とも》して間断《たえま》なしと見ゆ....
近時政論考」より 著者:陸羯南
中海岸より北スカンジナーヴに至るまで大小の諸国は仏国の旗色を見て降を請い、万乗の王公は仏国武官の監督を受けてわずかにその位を保ちその政を執ることを得たり。ここに....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
めに応じた。やがて道化は終わった。彼らは上衣を着、一人ずつ簾の前へ行って、彼らの王公に対すると同様の礼でもって別れを告げた。その日、彼らが殿中で喜劇を行なったの....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の国土に弘まったのは欽明帝十三年仏僧入朝の時であって、以来、大寺の諸国に充満し、王公貴人の信仰したことは言葉に尽くせない。過去数百年間、仏徒の横肆もまた言葉には....
焦点を合せる」より 著者:夢野久作
な。そこへ王君が出て来て最高級の御挨拶をした。アッハッハッハ。コイツは大笑いだ。王公一代の傑作だろう。滅多にお客を見損なう男じゃないがなあ。それからどうした……....
十二支考」より 著者:南方熊楠
)と呼ぶ。これ『塩尻』巻四六に、中古吉野初瀬|詣《もう》で衰えて熊野参り繁昌し、王公|已下《いか》道者の往来絶えず、したがって蟻《あり》が一道を行きてやまざるを....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
がその町なのである。 よろめいて立つ塔婆の並列。家々の窓から覗く土耳古宮廷妾と王公側室と回教女。何と貧しい淫楽の巷であろう! 植民地兵営の喫煙室みたいな前庭。....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
務の一つである、と考えている。彼はアウグストスとトラヤヌスの実例を引用し、そして王公や政治家が結婚比率を一対一二〇ないし一二五から、一対八〇ないし九〇の比率にま....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
玉、一点の瑕瑾《かきん》に易《か》うべからず。一心ここにいたれば、天下も小なり、王公も賤《いや》し。身外無一物、ただ我が金玉の一身あるのみ。一身すでに独立すれば....
迷信解」より 著者:井上円了
すでに横着の考えより出ておる。けだし、人生には吉事もあれば凶事もありて、いかなる王公貴人といえども、生涯不幸なく、幸福のみをうくることはできぬ。ただ、富を得んと....
サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
であった。その書名の泥※之道」は、死者の葬儀や位牌の書き方等を示したものである。王公卿相以下、所謂三家者の賤民の徒に至るまで、それぞれにその身分に応じて位牌の書....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の御殿があり、その御殿の中には仏が衆生を済度する有様を模擬したるものあれば、また王公大臣の模造もあります。その下にもいろいろ人形が置いてあるです。それはみな何で....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
」 エセックスは再び手紙を書いた「男としての告白を申し上げますれば、じつは私は、王公としてのあなたさまの権力に従順であった以上に、あなたさまの天然の美に従順でご....
法然行伝」より 著者:中里介山
類の奇瑞、信仰数うるに絶えざるものあるも無理がない。 九 かくして法然は、上は王公から、下は庶民に至るまで、その徳風が流溢《りゅういつ》して来た。文治四年八月....
三国志」より 著者:吉川英治
王允は、冷たい杯を見入って、ほろりと涙をこぼした。 見とがめた客の一人が、 「王公。せっかく、およろこびの誕生の宴だというのに、なんで落涙されるのですか」とい....