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王化
「王化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
王化の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
際微力な庄屋としてなしうることは、建白に、進言に、最も手近なところにある藩論の勤
王化に尽力するよりほかになかった。一方に会津、一方に長州薩摩というような東西両勢....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
と言いましたら、土地も人民も朝廷へ返上することだと、わたしは承知してます。万民を
王化に浴させたい。あの尾州あたりが他藩に率先して朝廷へ返上したのも、その趣意から....
「連城」より 著者:田中貢太郎
喬は連城のことばかり考えて食にうえた人のようであった。間もなく連城は塩商の子の
王化成という者と許嫁になった。喬はそこで絶望してしまったが、しかし夢の中ではまだ....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
以て人民を略す。撃てば則ち草に隠れ、追へば則ち山に入る。故に往古よりこのかた未だ
王化に染まず。云々。 とありて、明かに蝦夷を東夷中の一種と説き給えるなり。ここに....
「三国志」より 著者:吉川英治
気持であったのですか」 「西涼は、国遠く、地は険に、中央から隔てられている。その
王化の届かぬ暴軍が、いちどに集まって来てくれれば、これは労せず招かず猟場に出てく....
「三国志」より 著者:吉川英治
った。 「仰せはごもっともですが、南蛮の地は、不毛瘴疫、文明に遠く、わけて土民は
王化に浴せず、これを統治するには、ただ武力だけでも難く、また利徳に狎れしめてもい....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
いう排他的な隠語が用いられているほどであるともいう。 「足利こそは、都の風にも、
王化の一新にも染まぬやつ」 とは、殿上人あらましの十目十指であるらしい。そして....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
置し、南は山で限られていたために、日本文化の及ぶことは比較的遅かった。出羽方面の
王化はまず海岸から入り込んだので、秋田・渟代(能代)の辺はすでに、斉明天皇朝に阿....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
を按ずるに、載する所諸国の郷名に余戸と称する者一国或は十余所に及ぶ。(中略)。昔
王化の盛なるや、唐土・三韓の民の来帰する者、国史記を絶たず。(中略)。其の陋き者....