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「王台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

王台の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
酒中日記」より 著者:国木田独歩
れかかり夕飯《ゆうめし》時になったけれど何を食《くお》うとも思わない。 ふと山王台の森に烏《からす》の群れ集まるのを見て、暫《しばら》く彼処《かしこ》のベンチ....
雪中富士登山記」より 著者:小島烏水
一 今朝は寒いと思うとき、わが家の背後なる山王台に立って、遥かに西の方を見渡すと、昨夜の風が砥《と》ぎ澄まして行った、碧く冴....
源氏物語」より 著者:紫式部
痛と覚えるのは深く愛を感じているからなのであろう。楽器は向こうへ押しやって、「楚王台上夜琴声」と薫が歌い出したのを、姫君の上に描いていた美しい夢が現実のことにな....
やもり物語」より 著者:寺田寅彦
更けるまで帰らず、離れの十畳はしんとして鉄瓶のたぎる音のみ冴える。外には程近い山王台の森から軒の板庇を静かにそそぐ雨の音も佗しい。所在なさに縁側の障子に背をもた....
魔都」より 著者:久生十蘭
すから」 三、松谷鶴子の愛人の事 並に意外なる顛末の事 赤坂山王台の崖の縁に、有明荘という二階建のコンクリートの家が建っている。当時流行のコル....
上野」より 著者:永井荷風
震災の後上野の公園も日に日に旧観を改めつつある。まず山王台東側の崖に繁っていた樹木の悉く焼き払われた後、崖も亦その麓をめぐる道路の取ひ....