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王命
「王命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
王命の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
《もすそ》に竈《かまど》の灰を包んでいた。彼女の兄も、――いや彼女の兄ではない。
王命《おうめい》を奉じた金応瑞は高々《たかだか》と袖《そで》をからげた手に、青竜....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に対してばかりでなく、朝命ですら同様の状態にある。この際、朝威を輔け、諸侯と共に
王命を奉戴して、外国の防侮に力を尽くさなかったら、この日本のことはいかんともする....
「加護」より 著者:宮本百合子
た時には、もう十幾人という昔からの友達の中で、一人として彼女から、あらたかな天理
王命《てんりおうのみこと》の加護に就て説き聞かされない者はないほどになっていた。....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》す、還って安眠せよ、また驚くなかれ、長生王の子長摩納実は某《それがし》なりと。
王命じて車を御せしめ王宮に還り御者の罪を議するに、まず手足を截《た》ちて後殺すべ....
「日輪」より 著者:横光利一
酒のために、だんだんと酔いが廻った。彼は卑弥呼の部屋の装飾を命じた五人の使部に、
王命の違反者として体刑を宣告した。五人の使部は、武装した兵士たちの囲みの中で、王....
「源氏物語」より 著者:紫式部
宮中の宿直所《とのいどころ》ででも、二条の院ででも、昼間は終日物思いに暮らして、
王命婦《おうみょうぶ》に手引きを迫ることのほかは何もしなかった。
王命婦がどんな方....
「源氏物語」より 著者:紫式部
た。 藤壺《ふじつぼ》の宮の自邸である三条の宮へ、様子を知りたさに源氏が行くと
王命婦《おうみょうぶ》、中納言の君、中務《なかつかさ》などという女房が出て応接し....
「源氏物語」より 著者:紫式部
と言った。これも思ったままを三十一字にしたもので、源氏の作としては幼稚である。
王命婦《おうみょうぶ》、 年暮れて岩井の水も氷とぢ見し人影のあせも行くかな ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
氏は二条の院へ帰った。源氏は東宮へもお暇乞いの御|挨拶《あいさつ》をした。中宮は
王命婦《おうみょうぶ》を御自身の代わりに宮のおそばへつけておありになるので、その....
「源氏物語」より 著者:紫式部
をほかにも知った者があるだろうか」 と仰せられる。 「決してございません。私と
王命婦《おうみょうぶ》以外にこの秘密をうかがい知った者はございません。その隠れた....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
よく推測せられて、頼朝が将軍の府において永続的軍政の例を開き、将軍陣中にあっては
王命も奉ぜざるところありとの事実を演出するに至った形勢も察せられるのである。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
、おやめになったほうがよろしいでしょう」 と諫めたが、曹操は取上げず、手ずから
王命を書して、定軍山の夏侯淵のもとに使いを派した。 夏侯淵は、いつか必ず
王命の....