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「王城〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

王城の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
もぎの葉を動かす、微風もまるで知らないように、沈々としてふけている。 その時、王城の北、朱雀大路《すざくおおじ》のはずれにある、羅生門《らしょうもん》のほとり....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
追記 不道徳とは過度の異名である。 仏陀 悉達多《しったるた》は王城を忍び出た後六年の間苦行した。六年の間苦行した所以《ゆえん》は勿論《もちろん....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
人は寒そうに小さい肩を擦り合ってあるき出した。今から七百六十年も前の都は、たとい王城の地といっても、今の人たちの想像以上に寂しいものであったらしい。ことにこの戊....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
空に揚げて王宮の周囲《まわり》を瞬く間に六七遍ぐるぐるとまわりましたが、七遍目に王城の前の広い通りへ出ますと、そのまま南の宇美足国へ通う街道を一散に駈け下りまし....
三つの宝」より 著者:芥川竜之介
び出してしまう。) 主人 困ったものだ、黒ん坊の王様に殺されなければ好いが、――王城の庭。薔薇の花の中に噴水が上っている。始は誰もいない。しばらくの後、マントル....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て五色に染めたが、その衣服の裁ち方には尾の形が残っていた。盤瓠が死んだ後、少女は王城へ帰ってそれを語ったので、王は使いをやってその子ども達を迎い取らせたが、その....
運命」より 著者:幸田露伴
至らざるも、刀鎗既に互に鳴る。都指揮使|謝貴は七衛の兵、并びに屯田の軍士を率いて王城を囲み、木柵を以て端礼門等の路を断ちぬ。朝廷よりは燕王の爵を削るの詔、及び王....
走れメロス」より 著者:太宰治
して置けぬ。」 メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏の警吏に捕縛された。調べられて、メロスの....
新ハムレット」より 著者:太宰治
。) その他。 場所。 デンマークの首府、エルシノア。 一 エルシノア王城 城内の大広間 王。王妃。ハムレット。侍従長ポローニヤス。その息レヤチーズ....
海底都市」より 著者:海野十三
ぐるぐると見まわした。 へんな場所であった。 お伽噺《とぎばなし》の中では、王城の奥のすばらしい美室へ誘拐されることもあるが、それは特別の場合で、誘拐される....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
吹靡《ふきなび》かすことも成ろうに、大禄を今受けたりとは申せ、山川遥に隔たりて、王城を霞の日に出でても秋の風に袂《たもと》を吹かるる、白川の関の奥なる奥州出羽の....
火星兵団」より 著者:海野十三
ロロ公爵は、ここから見えるあのペペ山にこもって、われわれの攻撃をうけているのだ。王城へいく、ひまなんかはない。だから今われわれがペペ山を攻めたてれば、なんなくロ....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
囲気というものは、どこの学者や芸術家にもあることで、諸先生の客間や書斎はどこでも王城のようなもの。その書斎の主が王様で、そこの雰囲気しか知らなければ、学問や芸術....
百喩経」より 著者:岡本かの子
二三町あった。さいわい黍畑は続いて居た。はるかに瑠璃色の空を刻み取って雪山の雪が王城の二つ櫓を門歯にして夕栄えに燦めいて居た。夢のような行列はこれ等の遠景を遊び....
大力物語」より 著者:菊池寛
の節会で召されて参るものである」というと、女はうなずいて「それは危いことである。王城の地はひろいからどんな大力の人がいるかもしれない。あなたも、至極の甲斐性なし....