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王母
「王母〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
王母の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
なりひろ》がいつものように、殿中《でんちゅう》の一間で煙草をくゆらせていると、西
王母《せいおうぼ》を描いた金襖《きんぶすま》が、静に開《あ》いて、黒手《くろで》....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
《はや》る時村に忍び入って患者に近づかんとすと。『山海経』に崑崙の西に玉山あり西
王母《せいおうぼ》居る、〈西王その状《かたち》人のごとし、豹尾虎歯にして善く嘯く....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の用人荒木|頼母の伜千之丞は、伝兵衛の推挙で先ごろ千倉屋へたずねて来て、澹山に西
王母の大幅を頼んで行った。その揮毫がなかなかはかどらないので、五、六日前にも千之....
「荷花公主」より 著者:田中貢太郎
れは、雷峰塔の蛇が、私に化けていたものですよ、私が舅さんに随いて、瑤池へ行って、
王母にお眼にかかっている留守に、貴郎をたばかったものですよ、この鶴は、
王母の所か....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の猪八戒《ちょはっかい》は最もよくこれを表わしたものだ。猪八戒前生天蓬元帥たり。
王母|瑶池《ようち》の会、酔いに任せて嫦娥《じょうが》に戯れし罰に下界へ追われ、....
「日輪」より 著者:横光利一
国の王子であろう。」 「否、我は路に迷える旅の者。」 「やめよ。爾の祖父は不弥の
王母を掠奪した。爾の父は不弥の霊床に火を放った。彼を殺せ。」 宿禰の茨の根で作....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》、自ら虞吏と称するは虎、当路者と称するは狼、卯日《うのひ》丈人と称するは兎、西
王母と称するは鹿、子の日社君と称するは鼠、神人と称するは蝙蝠《こうもり》など多く....
「庚娘」より 著者:田中貢太郎
娘は死んでいた。しかしその美しいことは生きているようであった。 人びとは一緒に
王母子の尸を験べた。窓の上に一つの凾があった。開けて見ると庚娘の書いた物があって....
「偸桃」より 著者:田中貢太郎
「よし、思いついた。この春の雪の積んでいる時に、人間世界にどこに桃がある。ただ西
王母の園の中は、一年中草木が凋まないから、もしかするとあるだろう。天上から窃むが....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
倉大納言家五十番詩歌合』、『北院御室御集』、『伊勢大輔集』、『出羽弁集』、『康資
王母集』、『四条宮主殿集』で、これらの多くは伝奏たる広橋家を通じての武家からの注....
「「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
れたけれ共、丁度いいたよりじゃ」なんかといろいろにいましめたので瀧口は思うに「西
王母と云う者も昔はあったようだけれ共今はないし、又東方朔と有名な物も名許りきいて....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
に来ると、鉄冠子は杜子春を絶壁の下に坐らせて、 「おれはこれから天上へ行って、西
王母に御眼にかかって来るから、お前はその間ここに坐って、おれの帰るのを待っている....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
酒盞の数重ぬるままに、平常から可愛らしき紅ら顔を一層みずみずと、実の熟った丹波|
王母珠ほど紅うして、罪もなき高笑いやら相手もなしの空示威、朋輩の誰の噂彼の噂、自....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
う》といって頭《かしら》の方が凹凸《でこぼこ》していて大層大きな桃があります。西
王母《せいおうぼ》の画《が》に頭の凹凸した桃の描《かい》てあるは、その蟠桃の極《....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
めたのである。 山ざくら花の下風吹きにけり木の下ごとの雪のむらぎえ (康資
王母) 山深み杉の群ら立ち見えぬまで尾の上の風に花の散るかな (経信) 木の....