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「王立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

王立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ほどの強酒《ごうしゅ》な倉地が、こんなに酔うのは珍しい事だった。締めきった戸に仁王立《におうだ》ちによりかかって、冷然とした様子で離れて立つ葉子をまじまじと見す....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
プラオと、ハーローと、必要な種子《たね》を買い調えた。彼れは毎日毎日小屋の前に仁王立《におうだち》になって、五カ月間積り重なった雪の解けたために膿《う》み放題に....
地球盗難」より 著者:海野十三
を崩れ折ったのであった。 「うぬッ、こいつアいかん」 辻川博士は配電盤の前に仁王立ちになり、あっちの開閉器、こっちの把手を必死になって操っていた。 「ますます....
少年探偵長」より 著者:海野十三
仙場甲二郎。波立二はヘリコプターの操縦をしているのである。 四馬剣尺は甲板に仁王立ちになり、 「おまえたちは向うへいけ。それから五分たったら、机博士をおれの部....
超人間X号」より 著者:海野十三
ぎとった。 このとき、谷博士は、研究所の塔の下部にある広い実験室のまん中に、仁王立《におうだ》ちになって、気がおかしくなったように叫んでいる。 「雷《らい》よ....
薬草取」より 著者:泉鏡花
が蒼く搦み着いて、真白に颯と翻ると、乗った親仁も馴れたもので、小児を担いだまま仁王立。 真蒼な水底へ、黒く透いて、底は知れず、目前へ押被さった大巌の肚へ、ぴた....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
に置いた。 「なかなかここは眺望もいいし、そして広大ですね」 「そうです。ここは王立になっているのですからなあ」 そのうちに、だんだんあたりは薄暗くなった。 ....
火星兵団」より 著者:海野十三
ロンドンとベルリンとから、同時に、驚くべき放送がなされた。 ロンドンでは、時の王立天文学会長リーズ卿がマイクの前に立ち、また一方、ベルリンでは、国防省天文気象....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
にかかえた。見れば、それはアメリカでギャングの使う軽機関銃であった。 杉田は仁王立になって、この白人を睨みつけた。 「おい、日本の水兵、川上という士官が、この....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
うたらりたらりには肝を潰して、(やい、此奴等、)とはずみに引傾がります船底へ、仁王立に踏ごたえて、喚いたそうにござります。 騒ぐな。 騒ぐまいてや、やい、嘉....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
云うと、抱倒して、 (ああれ。) と震えてもがくのを、しかと片足に蹈据えて、仁王立にすっくと立った。 (用意は宜しい。……縫子さん。) (…………) (………....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
一 お話のはじまり コペンハーゲンで、そこの東通の、王立新市場からとおくない一軒の家は、たいそうおおぜいのお客でにぎわっていました。....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
分で作って実験を試みた電気機械は、その後サー・ジェームス・サウスの所有になって、王立協会に寄附され、今日も保存されてある。 ファラデーはタタムの講義をきくにつ....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
さるにても何にかあらんとわずかに頭を擡ぐれば、今見し処に偉大なる男の面赤きが、仁王立ちに立はだかりて、此方を瞰下ろし、はたと睨む。何某はそのまま気を失えりという....
式部小路」より 著者:泉鏡花
憂慮って、立とうとして、酔ってるからよろけたんだそうでがす。 愛の奴は台所へ仁王立ちで、杓呑を遣った。 そこいら、皿小鉢が滅茶でしょう。すぐにその手で、雑巾....