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「玩具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玩具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
、十二三歳の少年と一しょにぶらぶら仲店を歩いている。少年は父親の手を離れ、時々|玩具屋《おもちゃや》の前に立ち止まったりする。父親は勿論こう云う少年を時々叱った....
河童」より 著者:芥川竜之介
だがね。」 「ええ、一月ばかり前に盗みました。」 「なんのために?」 「子どもの玩具《おもちゃ》にしようと思ったのです。」 「その子どもは?」 巡査ははじめて....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
なかった。机の前には格子窓《こうしまど》がある、――その窓から外を見ると、向うの玩具問屋《おもちゃどんや》の前に、半天着《はんてんぎ》の男が自転車のタイアへ、ポ....
少年」より 著者:芥川竜之介
りに信仰を売ることを勧《すす》めるのである。殊に少年や少女などに画本《えほん》や玩具《がんぐ》を与える傍ら、ひそかに彼等の魂を天国へ誘拐しようとするのは当然犯罪....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
然《きんぜん》と敵に当ることである。 この故に軍人の誇りとするものは必ず小児の玩具に似ている。緋縅《ひおどし》の鎧《よろい》や鍬形《くわがた》の兜《かぶと》は....
星座」より 著者:有島武郎
色旗、自由帽、サン・キュロット、ギヨティン、そのギヨティンの形になぞらえて造った玩具や菓子、囚人馬車、護民兵の行進……それが興奮した西山の頭の中で跳《は》ね躍っ....
弓町より」より 著者:石川啄木
避している卑怯者、劣敗者の心を筆にし口にしてわずかに慰めている臆病者、暇ある時に玩具《おもちゃ》を弄《もてあそ》ぶような心をもって詩を書きかつ読むいわゆる愛詩家....
追憶」より 著者:芥川竜之介
かにいた柳派の「五りん」のお上さんだった。僕はこの「お市さん」にいろいろの画本や玩具などを貰った。その中でも僕を喜ばせたのは大きい剥製の雉である。 僕は小学校....
」より 著者:池谷信三郎
るのだが、母親に叱られそうなので、顔を赤くして困っていた。孫に好かれたい一心で、玩具の喇叭を万引しているお爺さんがいた。若いタイピストは眼鏡を買っていた。これで....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、質のよくない、修行未熟の野天狗などになると、神様の御用どころか、つまらぬ人間を玩具にして、どんなに悪戯をするか知れませぬ。そんなのは私としても勿論大嫌いで、皆....
亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
あるらむ これが、私が応接する総てを愛玩出来る心で、また私の哲学である。従って玩具を損失したからとて、少しも惜いとは思わない。私は這般の大震災で世界の各地から....
土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
玩具と言えば単に好奇心を満足せしむる底のものに過ぎぬと思うは非常な誤りである。玩....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
の間三越の小児博覧会へ行った。見て行く中に、印度のコブラ(錦蛇あるいは眼鏡蛇)の玩具があったが、その構造が、上州の伊香保で売っている蛇の玩具と同じである。全く作....
凧の話」より 著者:淡島寒月
私の子供の時分のことを思い出して話して見よう。その頃、男の子の春の遊びというと、玩具では纏や鳶口、外の遊びでは竹馬に独楽などであったが、第一は凧である。電線のな....
大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
なった。これには『めでたき風景』に漏れた、昭和二年から四年へかけての二三篇「国産玩具の自動車」「挿絵の雑談」「二科会随想」等も含まれはするが、其大部分は其最も晩....