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玩味
「玩味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
玩味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
能者の言辞として無上に貴くある、故に単に垂訓として読むべき者ではない、予言として
玩味すべき者である。 其他山上の垂訓の全部が確実なる来世存在を背景として述べら....
「不審庵」より 著者:太宰治
はじめて草畧の茶を開き、この時よりして茶道大いに本朝に行われ、名門豪戸競うて之を
玩味し給うとは雖も、その趣旨たるや、みだりに重宝珍器を羅列して豪奢を誇るの顰に傚....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
であった。かような指導書を見出したときには、これをくりかえし、幾度となく熟読し、
玩味し、その解答を検討すべきである。手垢に汚れ、ページがほどけるほど首引きするの....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
、よく食う。実に食慾をたのしんでいる。もっぱら食慾にかゝりきって、骨をシャブッて
玩味し、汁をすくって舌の上をころがし、両手から肩、胸の筋肉を総動員して没入しきっ....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
……」 「ミーメ……」 と口誦んで、法水はその一場の心理劇を、噛みしめるように
玩味していたが、やがて、意味ありげな言葉を犬射に云った。 「そうです。まさに、あ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の、ふさふさしたクローバの上に、しばしば寝ころがって、マザーの恐ろしい話を熟読|
玩味することだった。そして、夕闇が濃くなって、書物のページが彼の眼の前で靄のよう....
「翻訳遅疑の説」より 著者:神西清
らぬ文章精神を『文章読本』として世に問うたとき、現役文壇人の誰が真面目に氏の説を
玩味《がんみ》したであろうか。僕の記憶にして誤りがなければ、氏の説を吟味しその真....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
承和二年陸奥国司の「解文」に、白河・菊多の関を置きてより今に四百余歳とある文等を
玩味するに、『常陸風土記』の記事等と相啓発して、有史以後においても、なおある期間....
「道鏡皇胤論について」より 著者:喜田貞吉
これが為に清麻呂が不忠の臣となるなどと考えるのは以てのほかの事である。他の所論を
玩味することなく、伝聞によりて猥りに批評を下すが如きことは慎んで戴かねばならぬ。....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
た。関野・平子両君の論文をも再読三読した。無論黒川先生や、小杉先生の所論をも熟読
玩味してみた。読んでみればみる程これらの非再建論は、単にこれを古いと直感するとこ....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
うもの中国陶磁に朝鮮陶器に日本ものに、ありとあらゆる名器を幾度となく、繰り返して
玩味せられたであろう。しかしてわれわれいわゆる素人が製陶に手を出した場面を目前に....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
ます。 ジャナリズムの舞台として、雑誌は新聞に近き性質のものです。机上に置いて
玩味し、黙読し考うるのは、むしろ書物そのものが持つ特性でありましょう。私などどう....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
から、十分に意を悉しておらぬのはやむをえぬ。特志の方は本文について、同君の研究を
玩味されたい。 柳田君の研究は誠に結構なもので、その最後の名義に関する考説を除....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
ます。この点から申しても我等は古人の句を三読、五読、百読、千読してこれを習熟し、
玩味する必要があるのであります。 新しい句は、目をねむって古人の句を見ずにおれ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
素人には恐らく大きな魅力を失ったであろうが、この中に含むある真理はわれらも充分に
玩味すべきである。伊藤氏はそのときの講義録を私にくれるとてパリの御宅を再三探して....