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「玳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

玳の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ひとみ、後ろにさばいて束ねられた黒漆《こくしつ》の髪、大きなスペイン風《ふう》の瑁《たいまい》の飾り櫛《ぐし》、くっきりと白く細い喉《のど》を攻めるようにきり....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
並んでいて、どの甕にも緑の酒があふれ出しそうに満《なみ》なみと盛ってあった。珠や瑁《たいまい》で作られた大きい盤の上には、魚の鰭《ひれ》や獣の股《もも》が山の....
南島譚」より 著者:中島敦
仕留めたという誉《ほま》れの投槍が蔵されている。彼の所有する珠貨《ウドウド》は、瑁《たいまい》が浜辺で一度に産みつける卵の数ほど多い。その中で一番貴いバカル珠....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
懃に送って来た。 「これから十年の後にまたお目にかかります」 崔は形見として、瑁のかんざしを女に贈った。女は玉の指輪を男に贈った。門を出て、ふたたび馬にのっ....
元禄十三年」より 著者:林不忘
しんじゅつ》と標題のある工学書を参考して、 「ええと、何だって?――木地を塗りて瑁《たいまい》あるいは大理石《マルメル》の観をなさしむる法、とくらあ。まず材を....
風流仏」より 著者:幸田露伴
らぬ者と或夜の物語りに聞しに此ありさまの口惜と腸を断つ苦しさ。天女も五衰ぞかし、瑁の櫛、真珠の根掛いつか無くなりては華鬘の美しかりける俤とどまらず、身だしなみ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の朝の不忍の天女|詣は、可憐く、可愛い。 十七 お京は下向の、碧瑁、紅珊瑚、粧門の下で、ものを期したるごとくしばらく人待顔に彳んだのは誰がため....
女客一週間」より 著者:豊島与志雄
中に一人ぼっちだという様子だ。而も元気に一人ぼっちなのだ。彼女の前には、大きな※の甲羅が壁にかかって、美しい色艶を見せていた。 「これ、鼈甲がめでしょう。」 ....
怪しの者」より 著者:国枝史郎
ざいますことゆえ、召されておられるお召し物なども、豪勢なもので、髪飾りなどは銀や瑁でございました。 「ほんとに好い男振りでございますのね」 とお柳という女中....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
上り際の縁板の上へ出して、畳から高さ一尺ほどの紫檀《したん》の台が置いてあって、瑁《たいまい》の櫛や翡翠《ひすい》象牙《ぞうげ》水晶《すいしょう》瑪瑙《めのう....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
じことを言う者が二、三人出て来たので、三次は懐中から今の櫛を出して一同に見せた。瑁《たいまい》の地に金蒔絵《きんまきえ》で丸にいの字の田之助《たゆう》の紋が打....
」より 著者:岡本かの子
堀に自前持ちの猪牙船を繋いで深川や山谷へ通った。 室子の家の商品の鼈甲は始め、瑁と呼ばれていた。徳川、天保の改革に幕府から厳しい奢侈禁止令が出て女の髪飾りに....
三国志」より 著者:吉川英治
物の莫大なのに思わず目をまろくしたほどだった。 珠玉、金銀、織物、陶器、犀角、瑁、翡翠、珊瑚、孔雀、闘鴨、鳴鶏、世の七宝百珍にあらざる物はない。そしてそれは....