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「珍客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

珍客の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きている腸」より 著者:海野十三
ちこまれている医学生吹矢の室は、もともと奇々怪々なる風景を呈していたが、いまこの珍客「生ける腸《はらわた》」を迎えて、いよいよ怪奇的装飾は整った。 吹矢は脚の....
婦系図」より 著者:泉鏡花
昼飯の時に分ったのでは、客へ馳走は、残らず電話で料理屋から取寄せる……もっとも、珍客というのであったかも知れぬ。 そんな事はどうでも可いが、不思議なもので、早....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
午後、近くにせまる陰謀の計画をチェックしていた。すると、博士の愛するロボットは、珍客の案内を報じたのであった。博士はその密室を出て、広間の扉を開いた。そこには、....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
らしきものも落ちていた。 ※ ◯昨夜吉岡専造君が来てくれ快談中、第二の珍客山田誠君が来宅。その山田君の家は玉川|等々力。この前の投弾のとき、山田君の隣....
海底大陸」より 著者:海野十三
って、ルアーブル港を出、ふたたび大西洋上に乗りだしたのである。 船上には最高の珍客が乗っていた。それは一体たれであったろうか。 長良川博士だ。 地球生物史....
怪塔王」より 著者:海野十三
は口ごもりましたが、やがて思いなおしたように、 「うん、よろしい。外ならぬ遠来の珍客のことだから、案内してあげよう。こっちへ来なさい。ここから下りるのだ」 博....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
。卿は熱帯の鬱林に放たれずして、山地の碧潭に謫されたのである。……トこの奇異なる珍客を迎うるか、不可思議の獲ものに競うか、静なる池の面に、眠れる魚のごとく縦横に....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
けたる、面が格子を覗くとともに、鼻は遠慮なく内へ入りて、お通の頬を掠めむとせり。珍客に驚きて、お通はあれと身を退きしが、事の余りに滑稽なるにぞ、老婆も叱言いう遑....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
して、冬向は一切|浴客はありませんで、野猪、狼、猿の類、鷺の進、雁九郎などと云う珍客に明け渡して、旅籠屋は泊の町へ引上げるくらい。賑いますのは花の時分、盛夏|三....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
き由、電信があったので、いかに多数の客があっても、必ず、一室を明けておく、内証の珍客のために控えの席へ迎え入れて、滞りなく既に夕餉を進めた。 されば夫人が座の....
黒百合」より 著者:泉鏡花
、四十物町まで持って行ってくんねえ、頼むぜ、おい。」 呆れたものいいと、唐突の珍客に、茶屋の女どもは茫乎。 四十四 島野は、時というとこの苦手....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
う言われると少女はにっこりして丁寧に頭をさげました。 私はいそいそとこの二人の珍客を伴いて、滝の修行場へと向ったのでした。 お客さまが見えた時に、こちらの世....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
いS、俺の家へ、いま男爵閣下がお見えになったんだ。いっしょに飲もう。」 「へえ、珍客だな、しかし何という男爵様なんだい。」 「伊田見っていうんだ。」 「ニセじゃ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
を聞いて、すぐそのお絹だ、と思ったのは。 しかし事実なんです。 (やあ、これは珍客。) とか、大きな声して、いきなり、箸をおくと、件の煮豆を一つ、膳の上へ転....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
い。」 八郎はずかずかと、 「よく、来たね。」 「ええ、私今日は、接待員よ、御珍客様の。」 「うむ、沢山あの先生にお酌をしてあげておくれ。――これで安心したよ....