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珠算
「珠算〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
珠算の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
を君は好んで読んだかい」 「僕はね。ありとあらゆる詰まらない本を読みあさったよ。
珠算|独《ひと》り学びなどいう本まで、
珠算なんてする気もなく読んだし、ドンキホー....
「親子」より 著者:有島武郎
埋合せでもするらしく、父はやや面をやわらげて彼の方を顧みた。けれども彼は父と同様
珠算というものを全く知らなかった。彼がやや赤面しながらそこらに散らばっている白紙....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
と連れだって通って来るように、多い年には十六、七人からの子供が彼のもとへ読書習字
珠算などのけいこに集まって来た。峠からも、荒町からも、中のかやからも。時には隣村....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
が出る。生れてかつて見た事もないような、長い数字の行列、数字を毎日書き込んだり、
珠算を入れるとなると、私は一日で完全に、キチガイになってしまうだろう。でも私は珠....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
たんに、人造人間は、一せいに右へ向いた。生きている軍隊よりもあざやかに、まるで、
珠算のたまが、一せいに落ちるようであった。 「四列縦隊で、前へ!」 ぽんぽんぽ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
といっても小さく書いてあるだけで、源泉学校だけの方が通りがよかった。重《おも》に
珠算《しゅざん》と習字と読本だけ、御新造《ごしんぞ》さんも手伝えば、お媼《ばあ》....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
と、蛍火《ほたるび》の火鉢に手をかざし、毛布《ケット》を着て座っていた。例により
珠算《たまざん》と、細かい字と、硫黄の標本をつくったり、種々にして手に入れる硫黄....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
間にはもう寝ているもののない、広々した住居に独りでポツネンと机にむかって、精密な
珠算と細字とが、庭仕事の相間《あいま》に初まり、やがて庭仕事の方が相間にされるよ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
と通いの番頭さんは住居に帰り、あとは夜学――小僧たちが居ねむりをしながら、手習や
珠算の練習をやる。尤《もっと》も、大門通りは名のごとく万治の昔、新吉原へ廓《くる....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
かし、子供というものは、不思議なところで自分を生かすものである。読みと、算術――
珠算《たまざん》を主にして、手習いと、作文だけの学校でも楽しかった。遊び時間はか....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
、本当のやり口とは云われない。……十から八引く六残る。冗談云うなよ、二が残らあ」
珠算をしながら考えている。 痩せぎすでそうして小造りであり、眼が窪んで光が強く....
「私の先生」より 著者:林芙美子
て、私はその川添と云う少女を随分尊敬したものだ。――森先生は、国語作文のほかに、
珠算を時々教えていられたのだが尾道と云う町が商業都市なので、課外にこの
珠算はどう....
「西航日録」より 著者:井上円了
なるを見る。例えば人民の体貌、衣服等は、中央アジアの風に似たるところ多し。算術に
珠算を用い、湯屋は混浴を常とし、寺前に乞食の多き、商品に掛け値の多き、車夫の人を....
「日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
度観測所所長として、国際天文連盟の緯度変化委員会委員長、及び中央局局長であった。
珠算が子供の時から上手だったことが、大変助けになったと云われている。廿五年間、毎....