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現れる
「現れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
現れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
有《おっしゃ》いましたが、その後また、東三条の河原院《かわらのいん》で、夜な夜な
現れる融《とおる》の左大臣の亡霊を、大殿様が一喝して御卻《おしりぞ》けになった時....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
ょう》の陰に草紙《そうし》を読んでいる。そこへ突然|黄泉《よみ》の使《つかい》が
現れる。黄泉の使は色の黒い若者。しかも耳は兎《うさぎ》の耳である。
小町 (驚....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
家は、屏息《へいそく》せざるを得なくなります。何しろ、価値の大小が、明白に数字で
現れるのですからな。殊にゾイリア国民が、早速これを税関に据えつけたと云う事は、最....
「葱」より 著者:芥川竜之介
雲の影は、こう云う時にお君さんの幻の中を通りすぎる。が、遺憾ながらその雲の影は、
現れるが早いか消えてしまう。お君さんはいくら大人《おとな》じみていても、十六とか....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
う場合には、その夢遊病患者《ソムナンビュウル》の意志によって、ドッペルゲンゲルが
現れるのでございますから、その意志が少しもない妻の場合には、当てはまらないと云う....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
王女 ほんとうに? 王子 ほんとうです。 王女 まあ、嬉しい! 突然黒ん坊の王が
現れる。王子と王女とはびっくりする。 黒ん坊の王 今日は。わたしは今アフリカから....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
ましい音が始まって、客席の灯火はまたもや薄くなった。いよいよこんどこそは、痣蟹が
現れるだろう。 「もう十一時に五分前です」 課長は卓子の下で、拳銃の安全装置を....
「海底都市」より 著者:海野十三
「おい君。幻の僕が死んだら、僕はどういうことになるんだ。感覚のある僕は、どこに
現れるのかい」 「それはもちろん、時間器械の部屋の中さ」 博士は、はっきり答え....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
い川上機関大尉は、どうしてあの難を免れたのだろう。それはいずれ彼が再び諸君の前に
現れるとき明らかとなるであろう。 南シナ海にようやく風が出て、波浪が高くなって....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
にありては霊媒の手を使わず、時とすれば、ペン又は鉛筆も使わずに、文字が直接紙面に
現れるのである……。 『此等の通信は今から約十年前、一八七三年の三月三十日を以て....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
電極板の中央に入れる代りに、電極板の端の方に近づけてみました。恐らく違った結果が
現れるだろうと思ったのです。近づけるに従って、指の股の辺がスースーと涼しくなりま....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
で、机が出て来いと言うと机が忽ち出て来る。こういう物が欲しいと思えば直ぐ眼の前に
現れるという、洵にお伽噺の世界みたいです。それから守護神というのが附いて居って、....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
う想像を起こさねばなりません。今この妖怪のごときも、全くしかるべき理由がなくして
現れるもので、果たしてこれは偶然であるべきものか、あるいはその実必然であるか、わ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
むしろ尺寸の小幀に発揮されてるから、再び展覧会が開かれたら意外の名幅がドコからか
現れるかも知れない。かつ高価を支払われて外国へ流出したものも沢山あるらしいから、....
「女の顔」より 著者:上村松園
れは、自分の顔だけは朝夕鏡で見て研究を積んで居りますから、筆を取りますと自然画に
現れるのだろうと思います。誠に可笑しいものでございますよ。 自分がモデル モデ....