現出[語句情報] » 現出

「現出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

現出の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ければ我我はとうの昔に礼譲に富んだ紳士になり、世界も亦とうの昔に黄金時代の平和を現出したであろう。 瑣事 人生を幸福にする為には、日常の瑣事《さじ》....
想片」より 著者:有島武郎
ョア階級の崩壊を信ずるもので、それが第四階級に融合されて無階級の社会(経済的)の現出されるであろうことを考えるものであるけれども、そしてそういう立場にあるものに....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
あ、このへんのところでございましょうね。とにかく、第一案乃至第三案の、どれもが実現出来るように最小公倍数的な『特許請求範囲』をお書きになったら、いいじゃありませ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
響でありまして、軍事上から見た世界歴史は、決戦戦争の時代と持久戦争の時代を交互に現出して参りました。 戦争のこととなりますと、あの喧嘩好きの西洋の方が本場らし....
深夜の市長」より 著者:海野十三
眩しい光に照り映えて、まるで鏡のように光っていた。夜は昼間と全然違った別の天地を現出する。屋外灯にしても、昼のうす汚れた灰色のグローブが、夜間に於てはニーベルン....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
ば 争でか威名八州を振ふを得ん 沼藺 残燈影裡刀光閃めく 修羅闘一場を現出す 死後の座は金※秋水珠を留める涙 花は落ちて春山土|亦香ばし 非命|須らく....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
旬より、山梨県北都留郡(すなわち、いわゆる郡内)大目村、杉本永山氏の宅に一大怪事現出す。今、その怪事の概略を記さんに、その本体は形もなく影もなく、目もって見るべ....
妖怪学」より 著者:井上円了
この白雪のごとし。ゆえに余は、そのいわゆる妖怪は真の妖怪にあらずして、この妖怪を現出するものひとり真の妖怪なりという。もし我人、この真の妖怪を接見せんと欲せば、....
妖怪学一斑」より 著者:井上円了
必然の理によって生ずるものであるとなしきたったものなれば、今後いろいろな新事実が現出するも、これは必ず必然の理に基づいて生ずるものであるという想像を起こさねばな....
迷信解」より 著者:井上円了
を極めて追いかけ行きしに、たちまち消えて跡を失えり。しばらくありて葦を隔てて再び現出しければ、このたびは息をのみ身を潜め、間近くよりて急にこれを襲わんと決し、お....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
愛読したので、理解者であったが共鳴者でなかった。書斎の空想として興味を持っても実現出来るものともまた是非実現したいとも思っていなかった。かえってこういう空想を直....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
勢といわざるべからず。これに反して日本には、いたるところの山川海湾は天然の画図を現出し、人をして知らず識らず風雅の思想に富ましむ。これ、わが邦人の美術の思想に長....
西航日録」より 著者:井上円了
を洗い、やや清涼を覚ゆ。シャンハイ以西ここに至るまでの間、沿海の諸山、みな赤土を現出し、往々石骨を露出し、一つとして樹木の鬱蒼たるものなく、満目荒涼、殺風景を極....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
日輪の上端の地平線上に放光するを見る。これより遅々として昇るに、その全面の海上に現出するまでに、およそ三、四十分間を要せり。ときに天涯遠く晴れて片雲なく、清朗の....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
きに至った。墺軍はこれに追尾し来たり、九月三十日ゾール附近に於て大王の退路近くに現出した。大王はこれを見て果敢に攻撃を行ない敵に一大打撃を与えたけれども、永くベ....